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【導入事例】CATIAの属性データを高精度に変換できた3DTascalX 溶接指示の図面レス化を助けて、工程変革に拍車

事例紹介

大豊精機 3DCADビューア プレス溶接 図面レス 3DTascalX

大豊精機株式会社様(以降、大豊精機)は、自動車部品の試作工程での溶接指示を図面レス化、自動車メーカーから提供されるCATIAデータを変換して3DTascalXで溶接情報を正確に表示し、加工寸法も計測できるようにした。トヨタグループの図面レス化の大きな流れに参画し、さらなる変革に取り組む土台を築くとともに、現場作業者における溶接部位確認時間の2~3割短縮、および溶接ティーチミスの低減のという成果もあがっている。

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このカタログについて

ドキュメント名 【導入事例】CATIAの属性データを高精度に変換できた3DTascalX 溶接指示の図面レス化を助けて、工程変革に拍車
ドキュメント種別 事例紹介
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登録カテゴリ
取り扱い企業 株式会社シーセット (この企業の取り扱いカタログ一覧)

このカタログの内容

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C a s e S t u d y 大豊精機株式会社様 CATIAの属性データを高精度に変換できた3D Tascal X 溶接指示の図面レス化を助けて、工程変革に拍車 大豊精機株式会社(以降、大豊精機)は、自動車部品の試作工程での溶接指示を図面レス化、自動車メーカーから提供される CATIAデータを変換して3D Tascal Xで溶接情報を正確に表示し、加工寸法も計測できるようにした。トヨタグループの図面レス化 の大きな流れに参画し、さらなる変革に取り組む土台を築くとともに、現場作業者における溶接部位確認時間の2~3割短縮、お よび溶接ティーチミスの低減のという成果もあがっている。 設備と自動車部品の総合メーカーに向けて にいる作業者はCADをさわったことがない人がたくさんいるため、 変革を重ねる新生・大豊精機 CATIAの環境を整備しても、操作することは困難です。CATIAは値 愛知県豊田市に本社を置く自動車の設備メーカー・大豊精機。同社 段も高い。そこで必須になったのがビューワでした」と、試作・型・溶接 は2005年から「、グローバルに適用する設備と自動車部品の総合メー 事業本部 試作・型技術部の主担当員である坂井隆司氏は語る。 カー」という夢に向けた革新に取り組んでいる。設備・プレス金型・試作 に加えて、量産部品の自社生産も開始。試作・設備・金型・部品生産 CATIAの属性データを取り落とすことなく の工程を一貫して任せられる総合メーカーへの飛躍を期しているのだ。 高精度変換できた3D Tascal X 金型と試作を担当する事業部でも、変革を行った。製作で不可欠な 試作・型技術部では、2005年夏ごろから、ビューワの各社製品を比 「溶接」のプロセスを全体工程へより密接に組み込むために、従来の 較検討した。 「試作・型事業本部」を「試作・型・溶接事業本部」へと改組。仕事の 最大の要件は、CATIAデータの属性情報を取り落とすことなく確実 流れや技術を革新することで、納期短縮や客先ニーズへの組織的な にトランスレートできること、そして、測ったり調べたり比べたり、必要な 対応を強化した。 情報だけ抽出するといった操作が簡単にできることである。 要件に見合うビューワはなかなかみつからなかった。さまざまな問題に 試作の溶接指示を紙図面利用から 悩まされた末に、出会ったのが3D Tascal Xである。 3次元表示へと変革 「最初は、シーセットが最近できたベンチャー企業なので、あまり期待し この溶接工程強化で、重要な役割を果たしたのが3次元表示である。 ていませんでした。ところが、トランスレートしてみると、溶接記号もカラ もともと、試作の溶接指示書は、自動車メーカーの部品設計者が、紙 ー情報もきちんと読み込めて、しかも副座標設定ができるので、『これ で作ってCADデータに添えて提供してくれていた。しかし、トヨタ自動 はすごいかもしれない』と本腰を入れて検討を始めました。DEMO版 車は2002年に、自社開発の「統合CAD」からCATIAへの移行をグ が提供されておりオペレーションも簡単なことから、同社側で実データ ローバル規模で発表。溶接情報もCATIAのデータとして提供されるよ を利用したベンチマークでテストできたのです。また、2次元化機能も うになった。 あるので、どうしても紙が必要な場合には図面出力してあげることがで 「紙の溶接指示書がなくなったのですから、3次元CADに書き込まれ きることも魅力的な機能でした。しかも、多くの3次元CAD同様、3D ている属性データを読み取らなければなりません。しかし、溶接の現場 Tascal XはParasolidカーネルを使用しているのでデータが軽いだけ でなく、他のCADフォーマット等でデータ授受するトランスレータとして の能力も評価の一つとなりました。ビューワ本体の価格もリーズナブ ルですが、パソコンの環境を大幅に強化する必要がなかったため、低 コストで導入が可能でした」と坂井氏。 さらに、同事業本部 同技術部の新美早百合氏は、「毎日使う立場とし ては、見やすくきれいな画像が表示されるところを評価しました。ポリゴ ンデータしか持っていないビューワだと、画像が荒くて見づらいのです。 また、3D Tascal Xは、コマンドのアイコンも美しくシンプルなカラー表 示で、センスを感じます」と付け加える。 それでも、要望点はいくつもあった。「シーセットのシステムサポートを呼 んで相談したところ、対応できるものは、どんどん対応してくれました。 大豊精機株式会社 試作・型・溶接事業本部 試作・型技術部 主担当員 坂井 隆司 様
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たとえば、CATIAデータの変換率を高めるために3D Tascal Xのエン ひとつは、図面レスというトヨタグループの大きな変革の流れを、試作 ジンの中身を修正してくれたのですが、これが1~2週間で完了したの 溶接工程に取り込めたことである。しかも、数百万円かけてCATIAを には驚きました。バージョンアップも頻繁にやってくれます。さすがベン 何台も導入することなしに、図面レスによる溶接指示の方策を推進す チャー企業です」と坂井氏はいう。 ることができた。 すぐに対応できない要望については、今ある機能を組み合わせて運 もうひとつは、現場作業者の3次元データの活用で溶接部位の確認 用することにした。 作業が速くなったことである。 たとえば、CATIAのワイヤー、点要素はグループ化されないのでビード 見づらい2次元図面を読み解く時間が省略できて、正確に情報が伝 溶接情報の取込が不可能であったものを、その属性情報を3D わる。作業者が不明点を技術員、または客先に問い合わせて返事が Tascal Xのレイヤー部にグループ分け表示できるように改善してもら 来るまで作業ができないという「手待ち」の工数も発生しなくなった。溶 うことで、部品ごとの溶接部位確認が非常に容易となった。 接部位確認時間は、2~3割程度短縮されたのである。同時に溶接 ティーチミスの低減も図ることができた。 溶接作業の順番を見やすく示す視点を作成 大豊精機は2006年6月、3D Tascal Xを導入し、現在、7ライセンス 金型設計のMicro Caelum 3D用データ・ を利用している。 トランスレータとしても活用 溶接指示は、試作・型技術部でCATIAデータを変換し、属性情報を 3D Tascal Xの利用範囲はどんどん広がっている。そのひとつが、試 整理して3D Tascal Xのレイヤーで表示させるだけで作れるように 作の検査指示だ。 なった。加えて、3D Tascal Xの視点機能を活用して、作業者の担当 試作・型技術部では、検査工程に対しても、測定箇所を正確に示す および工程ごとに視点を作成することで、まるでプレゼンテーションの 検査指示を紙で作っていたが、これも3D Tascal Xで3次元表示化 ような作業指示を行っている。 した。副座標を設定して一気に計測し、そのデータをExcelに貼りつけ 「紙の図面と違って、重なっている部分も正確に指示できるのが、視 て、すばやく間違いのない検査指示を作っている。 点機能の良いところ。おごった言い方をすれば、大豊精機流3次元図 もうひとつ、プレス金型の設計部門でも、3D Tascal Xをデータ・トラ 面としての方策です」と新美氏は言う。 ンスレータとして使っている。 溶接作業者は、2~3時間操作説明をしただけで、計測などをどんどん 「プレス金型の設計にはCADCEUSとMicro Caelum 3Dを使って こなすようになった。溶接ロボットへのティーチングも、作業工程の視 いますが、ここでもCADCEUSのデータ(CFIO)からMicro Caelum 点情報を見ながらスムーズに行っている。当初はかなり心配しただけ 3D(Parasolid)への変換率が一番良いのが、3D Tascal Xでした。 に「、操作がわからない」というクレームが1件も来なかったのは、うれし そのおかげで双方CADでの欠点を補う方策を行うことができ、結果と い誤算だった。 して型の3次元ソリッド設計効率を高めることもできました」と坂井氏は 語る。 正確でわかりやすい指示により溶接部位確認 今後、大豊精機が試作・設備・金型・部品生産の工程を一貫して行 時間を低減 う総合メーカーとしての役割を強化していくなかで、3D Tascal Xの出 溶接指示における3D Tascal Xの導入効果は2つ挙げられる。 番はさらに増えるに違いない。 ベンチャー企業の製品なので、最初はあまり期待していませんでした。 ところが、CATIA、CFIOから Parasolidへの変換率がどのトランスレータよりも良い。 さらに、こちらの要望点を1~ 2週間で修正してくれました。 さすがベンチャー企業です。 株式会社シーセット http://www.3dtascal.com/ ユーザー様データ 大豊精機株式会社 TAIHO SEIKI CO.,LTD. 本 社: 〒432-8021 静岡県浜松市中区佐鳴台4-14-28 http://www.tsk.taihonet.co.jp/ 事業概要:トヨタグループの自動車設備メーカー。主力製品は、 営業部: 〒160-0023 東京都新宿区西新宿7-22-27 西新宿KNビル5F 本社:愛知県豊田市上原町折橋1-15 サスペンションをはじめとする車の足回り部品を作るためのプ TEL.03-5338-2725 FAX.03-5338-2710 設立:1973年(昭和48年)5月9日 レス用搬送機器や鍛造用搬送機器。すべり軸受製品会社大手・ 資本金:8億7,880万円 大豊工業の子会社だが、事業内容は親会社とはまったく異なる。 3D Tascal Xは株式会社シーセットの商標登録です。 売上高:268億円(2007年3月期実績) また、それ以外に記載されている会社名及び商品名も各社の商標または登録商標です。 社員数:404人