1/2ページ
カタログの表紙
カタログの表紙

このカタログをダウンロードして
すべてを見る

ダウンロード(772.3Kb)

【導入事例】NVIDIA DGX Stationが現場の課題を解決する切り札に

事例紹介

GPUコンピューティングによるディープラーニングを加速させ、 課題解決の強い味方となってくれるのが「NVIDIA DGX Station」だ。

【導入事例/Introduction Case】

中京大学 工学部 機械システム工学科 様

中京大学の橋本学教授は、大学教授とエンジニアという2つの目線でさまざまな現場の課題にアプローチし、
ディープラーニングを活用してその解決を目指している。
 NVIDIA DGX Stationを導入してまだ日は浅いものの、従来と比較して「3~4倍の成果は出ています」と
橋本教授は実感を語る。これまでは1~2日で終了できないようなタスクは制限してきたが、DGX Stationを
利用すれば、従来で1週間かかると思われたタスクの処理も不可能ではない。
研究のスピード感が上がるのはもちろんのこと、より複雑なタスクにも対応可能となるため、研究の幅が
さらに広がることは間違いない。

関連メディア

このカタログについて

ドキュメント名 【導入事例】NVIDIA DGX Stationが現場の課題を解決する切り札に
ドキュメント種別 事例紹介
ファイルサイズ 772.3Kb
登録カテゴリ
取り扱い企業 GDEPソリューションズ株式会社 (この企業の取り扱いカタログ一覧)

このカタログの内容

Page1

導入事例 Introduction Case NVIDIA DGX Stationが 現場の課題を解決する切り札に 中京大学 工学部 機械システム工学科 様 中京大学の橋本学教授は、大学教授とエンジニアという 2つの目線でさまざまな現場の課題にアプローチし、 ディープラーニングを活用してその解決を目指している。 GPUコンピューティングによるディープラーニングを加速させ、 課題解決の強い味方となってくれるのが「NVIDIA DGX Station」だ。  「学術とスポーツの真剣味の殿堂たれ」を ム(COI)」の「ヒューマンデザイン」グループ 建学の精神として掲げる中京大学は、多く にも参画するほか、中部大学・三菱電機と のオリンピック代表選手を輩出していること の合同チームで参戦した知能ロボット競技 でも知られる総合大学。1954年に設立さ 大会「第3回アマゾン・ロボティクス・チャレ れた中京短期大学が前身となり、1956年 ンジ」では、物を棚に補充する「Stow task」 に商学部を有する単科大学として開学した 種目で世界3位に入賞するなど、ロボティ 経緯から、スポーツ科学部の知名度ととも クス分野へのディープラーニングの応用で 中京大学の外観 に、充実した文系学部・学科を有しているの いくつもの目覚ましい成果をあげている。 が特色だ。これに加えて、近年では理系分  「私の研究室では、『現場の課題にサイエ にコンピュータに触れていただけでなく、先 野にも注力しており、1990年の情報科学 ンスで応える』をモットーに研究を進めてい 進的な教授の元で画像処理について研究。 部設置を皮切りに、情報理工学部への改組 ます。これは私がメーカー出身ということも メーカーに就職してからも画像処理の研究 を経て2013年に工学部を設立。世界的な あり、さまざまな現場の課題を企業側の努 を続けてきたほか、物流に関連した3Dセン メーカーが集積する中部地域において、IT 力だけで解決するのではなく、サイエンス(= シングにも携わるようになったそうだ。「画 とものづくりの融合にも柔軟に対応できる 科学)の光を当てなおして解決すべきだと考 像処理は30年以上研究していますが、世 人材の育成を進めている。 えているからです(」橋本教授) の中のニーズがいよいよ追いついてきたかな  工学部の学部長を務める工学部 機械シ  これに加えて橋本教授は、ディープラー と。これは本当に運がいいと感じています」 ステム工学科の橋本学教授は、「3次元セ ニングの研究のみに限定するのではなく、 と笑みをこぼす一方で、「この流れはこれか ンシング「」画像センシング「」ヒューマンセン ディープラーニングとは直接関係のない部分 らも続くと思いますが、今後を担う学生の シング」という3つの領域を中心に、ディー にまで筋を通して手掛けたいと考えている。 数は決して多いとはいえません。人材育成 プラーニングを活用した実利的な新技術や 例えば、物流や流通の分野であれば「ロボッ が追い付いていないと実感しています」と、 革新的な仕組みなどを研究。現在は国立研 トの制御なども含めた末端までやりきる」と 現状の課題も思わず口にする。 究開発法人新エネルギー・産業技術総合開 いうスタンスだ。これも、メーカー出身だか  2008年に大学に籍を移し、GPUを使っ 発機構(NEDO)と連携する人工知能関係の らこそ湧き上がる信念といえるだろう。 たディープラーニングを手がけるようになっ 研究プロジェクト「次世代人工知能・ロボッ  「これは個人的なスタンスというわけでも たのは2015年頃から。当初は10万円前 ト中核技術開発」(人工知能分野)や、国立 ありません。これからの研究・開発では、各 後の市販のGPUからスタートし、段階的に 研究開発法人 科学技術振興機構(JST)によ 分野の人々が遠くから手を握り合うだけで より高性能なGPUへとステップアップして る「センター・オブ・イノベーションプログラ は不十分で、お互いがそれぞれの領域へ踏 いった。 み込んでいくことも必要だと感じています。  「ちょうどそのころからNEDOやCOIのプ そう感じるのは、私が大学教授でありなが ロジェクトがスタートし、アマゾン・ロボティ ら、エンジニアとしての気持ちがまだ90% クス・チャレンジにも参加するようになり ぐらい残っているからでしょう(」橋本教授) ました。そうなると当然、いままで以上に GPUに対する欲求や要望が出てきます。そ GPU占有率を上げれば さらなる成果も期待できる のためリソースが完全に足りなくなってしま い、研究室では学生がGPUを取り合うほど  ディープラーニングの最前線を走る橋本 の状況になってしまいました(」橋本教授) 中京大学 工学部 機械システム工学科 教授 橋本学氏 教授は、大学生だった1980年代からすで  この状況を打破するため、2018年1月
Page2

末にNVIDIA DGX Stationを研究室に導入。  「私の研究室では、マシンのセットアップ さらに、2018年3月には2台目も導入し、 は大学院生に任せています。今回、GDEP 万全の体制を整えた。「研究のスピードや質、 アドバンス様にはNVIDIA DGX Stationへ バリエーションは、GPUの性能によって飛 Dockerをはじめとするソフトウェアやツール 躍的に変わります。それだけに、GPUのパ などをひと通りインストールしてもらい、す ワーはあればあるほどうれしいですよ」と、 ぐに利用できる状態で納入していただきまし 橋本教授は目を輝かせる。 た。おかげで、大学院生でも問題なく初期  NVIDIA DGX Stationを導入してまだ日 設定を終えることができ、すぐにテスト実験 これまで使っていたマシンとともに、Tesla V100を4基 搭載するNVIDIA DGX Stationが2台並ぶ は浅いものの、従来と比較して「3~4倍の をスタートさせることができました。また、 成果は出ています」と橋本教授は実感を語 分からないことがあれば気兼ねなく質問でき る。これまでは1~2日で終了できないよう るという点でも安心です(」橋本教授) なタスクは制限してきたが、NVIDIA DGX  さらに橋本教授は、ディープラーニング Stationを利用すれば、従来で1週間かかる に対するイメージにも気を配る。というの と思われたタスクの処理も不可能ではない。 も、研究の前段階であるマシンの導入やセッ 研究のスピード感が上がるのはもちろんのこ ティングで苦労してしまうと「、学生がディー と、より複雑なタスクにも対応可能となる プラーニング自体にネガティブな印象を持っ ため、研究の幅がさらに広がることは間違 てしまう」と考えるからだ。その点、今回の オムロンや中部大学のMPRG(機械知覚ロボティクスグループ)と共同で参加した「WRSフューチャーコンビニ いない。 導入は「とても簡単でスムーズでした。非常 エンスストアチャレンジ」では、陳列・廃棄タスク部門で 100点(満点)を獲得して第1位となった  「現状でもNVIDIA DGX Stationの性能に に感謝しています」と太鼓判を押す。 は満足しています。ただ、チューニングを  ディープラーニングの研究は現在も世界 の動きの違い(=匠の技の秘訣)をデータ化 施してGPUの占有率はさらに上げれば、もっ 中で進められており、数年後には「その本質 することが可能になる。将来的には、そのデー と成果は上げられるはずです。どこまでで が解明されるのはないか」との予測があるほ タをロボットに組み込む構想もあるそうだ。 きるかは未知数ですが、もしかしたら従来 か、「もう次のステージの研究に進むべきで  「ロボットへの組み込みは当分先の話です 比の10倍も不可能ではないのかもしれませ はないか」との見方も一部では出てきている が、その前段階として、この解析データを ん。画像認識やディープラーニングはGPU という。これに対して橋本教授は、ディー 効率的な技術指導に役立てることも可能で の処理性能がある意味すべてですから、そ プラーニングの性能は「まだまだ底上げでき しょう。NVIDIA DGX Stationでこれらの研 こは飽くなき探求として突き詰めていきたい る」と見ており、物体認識技術に加え、ヒュー 究を加速させ、ディープラーニングのさらな と思っています(」橋本教授) マンセンシングの領域には、とくに力を入 る活用と発展を進めていきます(」橋本教授) れていきたい考えだ。 学生でもスムーズに設定完了 サポート次第で印象も変わる  例えば、顔の表情からその人の心理を読 中部大学の使用モデル み取り、それを教育現場に活用する研究など  NVIDIA DGX Stationの性能とともに、橋 がすでにスタートしている。また、少子高齢 NVIDIA DGX Station 本教授が感心したのはGDEPアドバンス社 化から伝統技術が失われつつある現状に注目 の手厚いサポート体制だ。そもそも、ディー し、熟練の職人が持つ匠の技を保存するプロ プラーニングの研究ではさまざまなソフト ジェクトも2014年前から手掛けている。 ウェアやツール、ライブラリーなどを利用す  「手法としては、音楽家の演奏を楽譜に るため、それらを必要に応じて自分たちで 書き起こすイメージと同じです。カメラやセ マシンにインストールし、エラーなく動作す ンサーを使って職人の作業工程や動きを読 るようにセットアップしなければならない。 み取り、それを自動的に記号の列へと変換 しかし、これらの作業には人手や時間が必 するやり方を取り入れています。この技術 最新GPU「TESLA V100」×4基や第2世代の 要で、とくにエラーが出なくても数日かかる はほぼ成功しており、現在は次の段階とし NVLink、新しいTensorコアアーキテクチャを搭 載し、混合制度演算性能は500TeraFLOPSに達 ことは少なくない。これに加えて、この作 てそのデータを大量に集め、ビッグデータ する個人向けスーパーコンピュータ。デスク下に 業を担当する人材にはそれなりの知識や技 解析を進めているところです(」橋本教授) 収まる省スペースサイズで、水冷システムによる 静粛性や優れた低消費電力性能も兼ね備える。 術も不可欠となる。  この解析が進めば、熟練の職人と初心者 GDEP 日本GPUコンピューティングパートナーシップ 株式会社GDEPアドバンス GDEPソリューションズ株式会社 〒113-0034 東京都文京区湯島3-34-6 湯島スクウェアビル8F 〒113-0033 東京都文京区本郷3丁目34-3 本郷第一ビル8階 TEL : 03-6803-0620 TEL : 03-5802-7050 URL : http://www.gdep.co.jp/ URL : http://www.gdep-sol.co.jp/