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これからの主役は中小製造業!「Industry4.0・IoTナビ」Vol.4【完全版】

製品カタログ

課題山積みだが、飛躍のチャンスも

ものづくりを応援する業界紙・オートメーション新聞の別冊「Industry4.0・IoTナビ」【完全版】は、インダストリー4.0やIoT、スマートファクトリーに関する各種情報をまとめたムック本です。

第4弾となる今回は、なかなかデジタル化に踏み切れない中小製造業にスポットを当て、身の丈にあったIoT取り組み事例や、工作機械各社の取り組み、簡単導入「工場見える化パッケージ」など、注目企業のインタビューとともに多数掲載しています。

<掲載内容>(一部抜粋)
○中小企業のデジタル化と第4次産業革命。ヒトと金の問題解決に向けて
○IoTは早急に着手を〜日本には活用できる風土が既にある〜(日本マイクロソフト)
○IoTで「見える化」の推進とヒューマンエラー「ゼロ」を目指して(富士通マーケティング)
○IoTで関心高まる工場内の無線ネットワーク など


※ダウンロードされたお客様の情報は弊社プライバシーポリシーに則り協賛企業へ共有させていただきます。あらかじめご了承下さい。

【協賛企業】B&R Industrial Automation株式会社/ダッソー・システムズ株式会社/株式会社富士通マーケティング/KUKAロボティクスジャパン株式会社/ヤマハ発動機株式会社/日本マイクロソフト株式会社

このカタログについて

ドキュメント名 これからの主役は中小製造業!「Industry4.0・IoTナビ」Vol.4【完全版】
ドキュメント種別 製品カタログ
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このカタログの内容

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別冊 Industry4.0-IoTナビ Industry4.0, IoT, Industrial Internet, Smart Factory Vol.4 インダストリー4.0、IoT これからの主役は 中小製造業 ー課題山積みだが、飛躍のチャンスもー インタビュー 日本マイクロソフト、PTCジャパン 中小製造業のデジタル化の現状と課題 実現に向けたツールと支援策 工作機械メーカー各社、IoTへの新展開 日本版インダストリー4.0コンセプト決定 ベライゾン、アドバンテックのIoT戦略 IoTで関心高まる工場内の無線ネットワーク
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Perfection in Automation. オートメーションの最先端へ B&R Industrial Automation株式会社 〒220-0011 神奈川県横浜市西区高島1-1-2横浜三井ビル23F TEL: 045-263-8460 / FAX: 045-263-8461 EMAIL: office.jp@br-automation.com WEBSITE: https://www.br-automation.com/ja
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INDEX インダストリー 4.0 -IoT ナビ Vol.4 I N D E X 中小製造業のデジタル化と第4次産業革命。ヒトと金の問題解決に向けて ……………………………………………… 1〜 2 中小製造業、身の丈にあったIoT取り組み事例 既存設備の活用、経験と勘の形式知化など、 ……………………………… 3 日本産業の目指す姿 Connected Industries 発表 ハノーバー宣言、日独で第4次産業革命で連携強化 ……………… 4 工作機械各社、IoTの取り組み本格化へ IoTプラットフォーム、製品・サービスの高度化など各社各様 …………… 5〜 6 IoTは早急に着手を 〜日本には活用できる風土が既にある~ ………………………………………………………………… 7  菖蒲谷 雄 日本マイクロソフト株式会社 業務執行役員 IoTデバイス本部長 製造業のサービス化に向け2017年はIoT+SLM、ALMに注力 ………………………………………………………………… 8  宍戸 武士 PTCジャパン株式会社 執行役員社長 IoTで製造現場の「見える化」の推進とヒューマンエラー「ゼロ」を目指して …………………………………………… 9〜 10 株式会社富士通マーケティング CeBIT2017からの警告「周回遅れ」の日本中小製造業 【デジタル変革】への道しるべ …………………………… 11〜 13  高木 俊郎 株式会社アルファTKG 代表取締役社長 FAプロダクツ、SmartFactory化の第一歩を支援 簡単導入「工場見える化パッケージ」開発 …………………………… 14 米・ベライゾンのデジタルトランスフォーメーション戦略 …………………………………………………………… 15〜 16 ブラック・ダック・ソフトウェア、製造業におけるOSSの利用状況とセキュリティ分析レポート ………………………… 17 アドバンテック、次世代IoT戦略 産業機器、IoT向けOSにLinuxやAndroid推進も …………………………………… 18 IoTで関心高まる工場内の無線ネットワーク どんな周波数帯を、どんな用途に使うのが良いのか? …………… 19〜 20 インダストリー4.0 -IoTナビ Vol .4  発行所:株式会社アペルザ オートメーション新聞社   発行日:2017年6月23日   価 格:1000円+税 〒231-0023 神奈川県横浜市中区山下町23番地 日土地山下町ビル13F 電 話 : 045 -228 -8873 FAX : 045 -345 -4790       メール : info@automation-news.jp オートメーション新聞WEB版 http://www.automation-news.jp/
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潮 流 中小製造業のデジタル化と第4次産業革命 ヒトと金の問題解決に向けて 第4次産業革命で製造業に大きなデジタル変革の波が押し寄せるなか、大企業は組織変革や新たなサービス化とそれ に向けた投資、海外への事業展開など経営の軸をデジタルにシフトしている。一方、日本の製造業の9割を占めると言 われる中小製造業は、人材の不足や設備投資の負荷などから、高い関心がありながら、なかなかデジタル化に踏み切れ ていないのが実情だ。それを解決するにはどうすればいいのか? デジタル化で収益を上げるとは い」と感じている現場担当者もよく見かける。また、「現場 やものづくりは門外漢で分からない」という IT 担当者や IT  第4次産業革命は、デジタルトランスフォーメーションとも 企業はたくさんある。 言われ、モノ売りからコト売り、製造業のサービス化などビ  経営トップと現場の両方が、デジタル化によって何ができ、 ジネス構造を大きく変えている。それによって製造業におけ どんな効果があるのかを理解し、それを実現するためのス る収益モデルが変わり、売上を上げる手段とコストダウンへ テップを学ぶこと。さらに、そこに必要な技術や製品、サー の余地が新たに生まれている。そこをどう捉え、どう自社の ビスを知り、そこに適切な予算を確保すること。さらには、 収益改善に取り込んでいくかがポイントになる。 中小企業で不足していると言われる IT人材の確保。これらを  売上アップに関しては、IoT などさまざまなデジタルツール 解決しなければ、中小企業がデジタル化し、時代の潮流に乗っ を駆使し、製品の機能や性能、品質を上げて製品力をアップ て利益体質になるのは難しい。 し、販売量や値上げなどによって利益率を高めるような製品 売り切りモデルが進化している。さらに、設備や工程から集 第4次産業革命、デジタル化を知る、相談する めたデータを活用した予兆保全や生産効率化のソリューショ  第4次産業革命とは何か?デジタル化や IoT、スマートファ ンの展開といった新サービスにつなげている企業も出てきて クトリーはどう実現し、その効果はどれほどなのか。それが いる。外部企業との協業による他分野への展開など、既存 不明確だと第一歩を踏み出すのは難しい。WEB や新聞、雑 事業の拡大と新規サービスや分野に取り組むことも盛んに始 誌から多くの情報が出され、関連した展示会やセミナーなど まっている。 も多く開催されている。さらには、デジタル化や IoT 化に向  また一方で、生産性向上によるコストダウンも収益改善の けたサービスやソリューションを提供する企業も数多く出てき 大きな柱となる。デジタルツールを使った各工程の効率化を ている。 はじめ、設計から製造、保守保全まで一貫した管理による工  それらを使うことはもちろんだが、より低コストで気軽に 場内の最適化、工場とオフィスの情報共有、工場間やパート 情報を仕入れる、相談する場合は、国や行政が行っているサー ナー企業との連携などを通じて、製造におけるムダを減らし ビスが役に立つ。 て収益改善につなげていく。売上拡大とコストダウンの両面  経済産業省は 2016 年度から、全国各地で中小企業の第 に取り組むことが大切だ。 4次産業革命を支援するための相談窓口として「スマートもの づくり応援隊」の整備を開始。生産技術に秀でた企業 OB や、 中小企業のデジタル化への課題 IoT やロボット等に知見のある専門人材を中小企業に派遣し、  中小製造業でもスマートファクトリーや IoT、デジタル化へ 一緒になって改善策や技術を考え「伴走型」で支援するサー の関心が高まっているが、その最も高い壁となっているのが ビスを提供し、現在、全国 21 拠点で活動している。 「ヒト」と「金」の問題だ。  例えば、福岡県北九州では北九州産業学術推進機構(FAIS)  デジタル化は経営からのトップダウンと、現場からのボトム に拠点を置いて活動を開始。生産技術とロボット技術に通じ アップの両面から実行することが肝要。また実現するために たコーディネータ2名が連携し、中小企業の生産性向上を実 は情報系の IT 技術と、現場系の OT(オペレーションテクノ 施。IoT やロボットを前提とせず、経営課題の特定、現場改 ロジー)の協力が不可欠となる。その人材と、その理解が圧 善や「カラクリ」で済むところはそれで済ませる方針が企業か 倒的に足りていないのが実情だ。 らは好評を得ている。経営者や管理者向けに「IoT・第4次産  時代の流れがデジタル化に傾いていることを理解しながら 業革命研究会」を実施し、経営者や工場長ら14 人が参加し、 も、「効果が分からないものに対して投資はできない」「どの トップダウンの意識醸成を推進している。 ようにやればいいか分からない」「IT人材も不足しているのに  大阪の拠点である大阪商工会議所では「IoT・オープンネッ IoT なんてとんでもない」という経営者は多い。また、「経営 トワーク活用研究会」を開催し、課題の特定や IoT に関心の 者や上司がとりあえず IoT 化と言っているが、具体的に何をす ある企業同士のネットワーク化を実施。17年度はIoTカリキュ ればいいか分からない」「予算がない」「IT 側の知識が足りな ラムをより実践的なものに高度化したいとしている。 — 1 —
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インダストリー 4.0 —IoT ナビ Vol.4  岐阜県大垣市のソフトピアジャパンでは、もともと IT 産 小製造業にとって、低価格で簡単に導入して始められること 業が盛んな地域で、IT人材がものづくりを学ぶことによって、 が大前提になる。 製造現場と IT の知見を持った人材育成を推進している。す  経産省とロボット革命イニシアティブ協議会は、中堅・中 でに3社を支援し、IT と製造、ベテランと若手が融合したチー 小製造業がより簡単に、低コストで使えるツールとして「スマー ムが機能している。このうち1社では工場建替を機にスマート トものづくり応援ツール」106 件を認定し、公表している。 工場化も検討されているという。  同ツールは、目的別に「1. 生産現場における課題を解決す  さいたま市産業創造財団では、改善活動に取り組む企業 るためのツール」「2. 工場や企業の間で情報連携をする際の に対して、従来型の改善支援に IoT 活用を加えたチームによ 課題を解決するためのツール」「3. 事務における課題を解決 る支援体制を実施。アドバイザーが6社を支援し、参加企業 するためのツール」「4. グローバル化に伴い、海外で展開す 側も若手とベテラン、管理・製造部門が一体となった改善・ るために役に立つツール」「5. 自社製品をIoT化するための IoT 活動を実施して課題を整理。各社で工数の削減やリード ツール」「6. データの活用全般に関わるツール」「7. 人材育成 タイムの減少、品質管理の効率化などの課題を整理、今後の の観点で活用できるツール」の 7 つのユースケースをテーマ 方針を明確化できたという。 に収集したもの。  例えば、武州工業の「スマートフォンを利用した機械動作情 ■スマートものづくり応援隊活動拠点一覧 報収集装置」は、スマートフォンなどの端末に内蔵されてい る加速度センサーとWebサーバー上のプログラムを連動させ 山形県 山形大学 て作業状況の見える化を行う。端末は5年ほど前の旧機種で 栃木県 足利商工会議所 も快適に動作するためコスト数千円 / 台での導入できる。 群馬県 群馬県産業支援機構  サンクレエの「写真 de 在庫管理」は、従来は手書きや 埼玉県 さいたま市産業創造財団 EXCEL への入力で行っていた在庫管理をスマートフォン入力 で代用。バーコードやRFID、各種機器等の大きな投資が 東京都 日本電子回路工業会 いらず、スマートフォンで月 5000 円から購入したその日から 神奈川県 横浜企業経営支援財団 利用できる。 新潟県 長岡産業活性化協会NAZE IoT 導入や活用に向けた金融支援策 福井県 ふくい産業支援センター  デジタル化には新たな基盤やツールなどが必要で、そのた 長野県 諏訪圏ものづくり推進機構 めの資金確保もしなければならないが、各種補助金や支援制 岐阜県 ソフトピアジャパン 度が整備されている。 静岡県 静岡県産業振興財団  日本政策金融公庫は今年4月から、中小製造業が IoT を 導入して付加価値向上に取り組む際の設備資金を、低利で融 愛知県 愛知県幸田町 資する制度「IoT 財投」を新設。スマートものづくり応援隊な 三重県 三重県産業支援センター ど専門家の支援と組み合わせて融資することで、各企業の経 滋賀県 滋賀県産業支援プラザ 営環境に見合った投資を実現できる環境を整備した。最大7.2 億円の貸付け、基準金利より 0.65 ポイント優遇を行ってい 大阪府 大阪商工会議所 る。 大阪府 大阪府産業支援型 NPO 協議会  また経済産業省は、中小企業が IT・IoT ツールを導入し、 和歌山県 わかやま産業振興財団 生産性向上を図る際の必要経費を補助する「IT 導入補助金」 広島県 ひろしま産業振興機構 を新設。上限100 万円で、補助率は 2/3。CAD や ERP など、 製造業向けのソフトウェアにも活用できる。募集期間は 6 月 福岡県 北九州産業学術推進機構 30 日までとなっている。 佐賀県 佐賀商工会議所  また新たな補助制度として、省エネ補助金における「もの 大分県 大分県産業創造機構 づくり IoT」の支援を予定している。省エネ法に基づく告示を 改正して製造現場で IoT を活用した先進的な省エネに中長期 ※参考:スマートものづくり応援ツール一覧 的に取り組む事業者に対しては優遇策を検討。 h t t p s : // w w w . j m f r r i . g r . j p /c o n t e n t / f i l e s /  また、すでにある新連携支援事業( 商業・サービス競争力 Open/2016/20160928_Iot-Tools-Result/IoT-TooL- 強化連携支援事業)とサポイン事業(戦略的基盤技術高度 List.pdf 化支援事業)に対して、IoT を活用した新事業も対象として 手軽で低コストで使えるデジタル化ツール いる。  実際に IoT やデジタルツールを導入してスタートしたいと 言っても、そこには設備投資が発生する。資金力に乏しい中 — 2 —
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インダストリー 4.0 —IoT ナビ Vol.4 潮 流 中小製造業、身の丈にあったIoT取り組み事例 既存設備の活用、経験と勘の形式知化など  中小製造業はどのようにデジタル化を進め、どんなツールを使えばいいのか?その指針を自ら見いだすのは難しい。ロボッ ト革命イニシアティブ協議会(RRI)は、「IoT による製造ビジネス変革」ワーキンググループで、中小製造業の身の丈にあっ たデジタル化や IoT の取り組みを募集し、全国から集まった 40 の事例を公開している。  40 の事例は、すでにある既存装置やインフラ、作業者の知見 業にとっても容易に導入できると思う」と評価。 を活かす形で、いずれも低コストや簡単など導入のしやすさが特  山本金属製作所は、従来は熟練加工者の経験や勘に頼ってい 徴となっている。 た加工状態の良し悪しを、工具内部にセンサと無線マイコンを内  例えば光電子とコー・ワークスは、スタンドアロン型の製造装 蔵した新たな計測機器を開発。リアルタイムで加工状態を計測し、 置に手を加えることなく情報を取得できる情報収集装置を開発。 切削熱、工具振動量など加工現象を見える化/数値化するとい PLC からのデータをリアルタイムに収集し、それをサーバのデー う技術を確立。 タベースに格納して集計や分析をして稼動状況の見える化を実現  また菊池精機は、機械稼働の監視をクランプ式電流センサと した。 WiFi デバイスを使って実現。クランプ式電流センサを使って既存  三芝硝材は、スマートウォッチとビーコンを使って作業を分析 の設備を一切いじらず、リアルタムの電流値を無線 LAN でパソ する IoT ツールを使い、作業者 1日の作業内容と時間を工程別、 コンに取り込み、消費電力に応じて機械稼働時間と非稼動時間 個人別に収集。作業ごとの必要時間を把握・分析し、その日に作 に変換して、実質的な稼動時間を把握。「通常数百万かかる機械 る製品の種別や量にともなって人員の適正配置を計画し、製造コ 稼働監視を、低コストの WIFI を活用し、数万円で実現している。 スト低減に成功した。審査員からも「現場での改善の積み上げに 素晴らしいの一語」と高く評価された。 よる IoTの発想が良い。スマートウォッチ+ Beacon は、中小企 ■中堅・中小製造業の IoT 活用事例一覧 No. タイトル 事例実施企業 地域 紹介企業 1 IoT による工場内漏水監視システム みなと山口合同新聞社下関印刷センター 山口 2 金型製造企業における受注・外注・進捗管理システム 聖徳ゼロテック 佐賀 産業技術総合研究所 3 目で見る生産「 もの」と「ひと」を動かさない仕組み作り 富士精密 栃木 オーパシステムエンジニアリング 4 中小製造企業向けIoTの開発導入による生産性向上と利益体質強化 光電子 宮城 コー・ワークス 5 タブレット端末での作業実績収集と設備稼働監視による QCD の向上 飯山精器 長野 6 最適なスタンディングデスク導入を支援する IoT デバイス -aiko- MEMOテクノス 神奈川 7 多品種少量・短納期に対応するメッキ加工業務システムをクラウド生産管理サービスを利用して実現 ヒキフネ 東京 東京 IT 経営センター 8 インターネットを介した電極打抜き用量産金型の異常動作検出 野上技研 茨城 9 人の動きを保証する「動作ポカヨケ」で、さらなる品質向上へ 岐阜車体工業 岐阜 岐阜県情報技術研究所 10 放射性医薬品の Business b-ridge による緊急時配送状況提供サービス 日本メジフィジックス 東京 東洋ビジネスエンジニアリング 11 合わせ硝子製造工程の見える化・最適化及び効率20%アップ 三芝硝材 富山 12 IoT を用いたシステムによる砕石製造プロセスの効率的な維持管理 住吉工業 山口 13 無線温度センサーと送風機制御による堆肥製造システムの見える化 バイオマスソリューションズ 北海道 ハイテックシステム 14 スマートフォンを利用した機械動作情報収集装置 武州工業 東京 15 RaspberryPi を利用した機械動作情報収集装置 武州工業 東京 16 無電源治具情報情報収集装置 武州工業 東京 17 画像検査機 武州工業 東京 18 「気づき」システム「BIMMS」 武州工業 東京 19 低設置コスト wifi デバイスを利用した機械稼働の監視 菊池精機 茨城 20 機械加工現場の IoT:加工生産管理の可視化による生産性の向上 三友製作所 茨城 21 BUDDY ~多様なニーズに応えるために情報と物を繋ぐ~ 泰榮 茨城 22 作業者の IoT 化によるプレス製造ラインの動的最適化生産 田中製作所 鳥取 レクサー・リサーチ 23 「大きくて赤くてツヤとハリのある苺を増やすプロジェクト」 CF-K 東京 24 現場生産進捗管理システム「SCRUM3」導入 玉澤精機 山形 山形大学 国際事業化研究センター 25 AI を活用した金型見積ノウハウの技能継承 ~ IBUKI での取り組み ~ IBUKI 山形 LIGHTz 26 金型の息遣い可視化プロジェクト IBUKI 山形 27 建設機械の稼動・故障状況をリアルタイムで遠隔把握 範多機械 大阪 クオリカ 28 生産現場データの徹底活用で攻めのIT経営を実現 半谷製作所 愛知 ARU 29 信号灯の点灯・点滅情報を利用した設備稼働モニタリングと稼働分析 ATA Casting Technology Co.,Ltd. タイ 東洋ビジネスエンジニアリング 30 回転工具における加工現象のリアルタイム計測技術の開発 山本金属製作所 大阪 31 IoT と AI を用いて設備稼働状況モニタリング及び報知システム i Smart Technologies 愛知 32 最適把持力ハンドの商品開発 近藤製作所 愛知 33 振動センサーを利用した、芯出し・ティーチング作業の効率化 近藤製作所 愛知 34 RFID 等の無線通信を利用したクラウド対応型計器・設備保全管理システム 木幡計器製作所 大阪 35 中小企業が連携して遠隔地監視システムを構築 ベルチャイルド / 関西積乱雲プロジェクト 大阪 / 京都 36 SaiSink 生産プロセスの実現 最上インクス 京都 37 3DCAD をクラウド環境で離れたところから利用可能に 浜野製作所 東京 38 工作機械稼働モニター(電子あんどんシステム)実績収集 スザキ工業所 岐阜 ジール 39 SmartProcess -MS(見込生産対応 繰り返し生産対応 生産管理システム) 早川工業 岐阜 ジール 40 SmartProcess -BR(個別受注生産対応 工程管理、生産管理システム) 三重スプロケット 岐阜 ジール — 3 —
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インダストリー 4.0 —IoT ナビ Vol.4 潮 流 日本産業の目指す姿 Connected Industries 発表 ハノーバー宣言、日独で第4次産業革命で連携強化  ドイツのインダストリー4.0、アメリカのインダストリアルインターネット、中国の中国製造2025など、産業分野 における第4次産業革命の動きについて、各国が具体的なコンセプトを決めて動いているが、日本はこれまでそれに比 するものがなく、曖昧だった。しかしこのほど経済産業省は、日本産業が目指す姿として「Connected Indu stries(コネクテッドインダストリーズ)」を発表した。 日本版インダストリー 4.0 のコンセプト決定 ノーバー宣言」に署名した。昨年にも経産省の次官級で共同 声明を締結していたが、今回は経産大臣、総務大臣が署名し、  コネクテッドインダストリーズは「様々なつながりにより新 閣僚級の共同声明として格上げし、より連携が具体的で強固 たな付加価値が創出される産業社会」のこと。例えば、Io なものとなった。 Tでモノとモノがつながり、人と機械・システムが協働・共創し、  協力内容として新たに9分野が具体化。1・サイバーセキュ さらに人と技術がつながって人の知恵・創意を更に引き出す、 リティ関連の国際標準化、2・インダストリー 4.0 の横断的 国境を越えて企業と企業がつながる、世代を超えて人と人が モデルをIECに提案し、日独両国で国際標準化を先導する、 つながり技能や知恵を継承する、生産者と消費者がつながり、 3・データ自由流通原則の推進など規制改革、4・IoT活 ものづくりだけでなく社会課題の解決を図ることで付加価値 用に秀でた中小企業の相互協力と企業連携に関する資金面で が生まれる社会としている。 の支援、5・産総研とドイツ人工知能研究所の AI 研究での協  またデジタル化が進展する中、日本の強みである高い「技 力と、日独共同研究に対する資金援助、6・ロボット革命イ 術力」や高度な「現場力」を活かした、ソリューション志向 ニシアティブ協議会や IoT 推進ラボ、IVI など民間の IoT/ イ の新たな産業社会の構築を目指す。現場を熟知する知見に裏 ンダストリー 4.0 推進団体間の協力、7・デジタル人材の育 付けられた臨機応変な課題解決力、継続的なカイゼン活動な 成に対する政策協力、8・自動運転やコネクテッドカーなど どが活かせる、人間本位の産業社会を創り上げるとしている。 自動車産業政策の協議、情報通信分野での協力などを進め  そこには3つの柱があり、1つ目は「人と機械・システムが ていくという。 対立するのではなく、協調する新しいデジタル社会の実現」。 AIもロボットも課題解決のためのツールであって恐れたり、 敵視するのではなく、人を助け、人の力を引き出すため積極 活用を図る。2つ目の柱は「2・協力と協働を通じた課題解決」 で、地域や世界、地球の未来に現れるチャレンジは、いつも 複雑で、企業間、産業間、国と国が繋がり合ってこそ解ける。 そのために協力と協働が必要だとしている。3つ目は、「3・ 人間中心の考えを貫き、デジタル技術の進展に即した人材育 成の積極推進」を挙げている。 日本とドイツ、第4次産業革命で協力 ハノーバ宣言  またこれに先立ち、日本とドイツは 3 月19 日のCeBIT 会期中、第4次産業革命の両国の協力の枠組みを定めた「ハ CeBIT を見学する安倍首相とメルケル首相 ■日本とドイツで協力していく分野 出典;経産省「ハノーバー宣言の概要」 — 4 —
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潮 流 工作機械各社、IoTの取り組み本格化へ IoTプラットフォーム、製品・サービスの高度化など各社各様  工作機械は別名マザーマシンとも呼ばれ、そこには生産量や加工条件など重要なデータが集積している。製造の中核 を担う工作機械を、いかにセキュリティを確保しながらオープンにつなぎ、新たなビジネスにつなげるか。製造業のデジ タル化が進むなか、その動向に注目が集まっていた。昨年のファナックの Field System を皮切りに工作機械メーカー 各社が IoTへの取り組みが明らかになってきた。 ファナック、 ら産業まで手がけ、高いセキュリティを実現していることを挙 工場向け IoT プラットフォーム「FIELD system」 げた。2000年代初頭から工作機械に通信機能を乗せ、国 内の携帯電話通信網を使ってデータ収集を行ってきた。IoT  ファナックは、2015 年にロボットの状態を監視して予防 化における通信機能の拡充や、自社製品がグローバルに普及 保全を行う「ゼロダウンタイム(ZDT)」を発表し、自社のロボッ して海外との通信の必要性が高まるなかで、万全なセキュリ トに対する IoT サービスの展開を始めた。2016 年 7 月には、 ティを実現できるパートナーとしてマイクロソフトに期待を寄 CNC 装置や工作機械に加え、周辺デバイスやセンサまで範 せている。 囲を広げ、製造と生産を最適化するオープンな IoT プラット フォームである「FIELD system」を発表。人工知能とエッ ジコンピューティング技術を組み合わせた分散型機械学習に よって、機械から集めたデータを工場内のエッジでリアルタイ ム処理して、柔軟で賢く、協調した製造現場を実現。稼動状 況を分析して故障予知を行い、部品交換の効率化や不意の生 産停止の防止などにつなげている。  Field system では技術仕様を共有するための API を公 開し、サードパーティーが機器やシステムをオープンに開発可 能。日立製作所、オムロン、IDEC、富士電機、富士電機機 器制御、アズビル、パナソニック、東芝、NEC などの FA 機 器メーカーをはじめ、空圧機器、センサ、コネクタなどのデ バイスメーカ、工作機械、産業機械、ネットワークインテグレー タなどが賛同し、ユーザーとしてもトヨタ自動車、本田技研工 DMG 森精機 森雅彦社長と日本マイクロソフト 樋口泰行会長 業、日産自動車をはじめとする各社が歓迎している。 DMG 森精機とマイクロソフト、 オークマと日立、新工場で IoT 実証。 制御セキュリティとスマートファクトリーで技術協力 将来のサービス化も視野に  DMG森精機と日本マイクロソフトは 2016 年9月、スマー  オークマと日立製作所は、IoTを活用し、マスカスタマイ トファクトリー実現、制御システムのセキュリティ対策の解決 ゼーションに対応した高効率生産の先進モデル確立に向けた のために技術協力を行っていくことに合意した。DMG 森精 協創を開始した。オークマの新工場Dream Site2(愛 機の製品が世界中に流通し稼動するなかで、万全なセキュリ 知県丹羽郡、以下DS2)で実証モデルを立ち上げ、生産性 ティと高度化を実現するためのパートナーとしてマイクロソフ 2倍、生産リードタイム半減を目指す。 トを選んだ。  具体的には、「生産の見える化の進化」として、生産の進  具体的には、工作機械コンソールなどWindowsを使っ 捗状況と設備の稼働状況の両データを収集・連携させて一元 た製品のセキュリティや、センサ情報をクラウドに集約する際 的に監視・見える化し、高度に分析できるシステムを開発。 とそこでデータ取り扱いの安全性の確保といったセキュリティ 工程上のボトルネック(前工程の遅延や設備不具合等)の特 関連と、データ分析による予防保全などのさらなる活用、新 定から全体最適化対策までのプロセス迅速化を実現してい 規ビジネスモデルの構築といったクラウド活用、ウェアラブル る。 デバイスを使った機械捜査員の作業効率や安全性の向上など  次のステップとして、進捗・稼動状況の監視システムで収集・ へのIT技術活用などを共同で開発していく。 蓄積した現場のビッグデータとAIを活用し、自動学習する  また、DMG森精機が日本マイクロソフトをパートナーに選 先進のシミュレーション技術を駆使して、従来困難だった刻々 んだ理由について森雅彦社長は、ITの老舗であり、民生か と変化する現場の状況に応じて精度の高い生産スケジュール — 5 —
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インダストリー 4.0 —IoT ナビ Vol.4 をダイナミックに自動生成するシステムへ進化させ、柔軟かつ サービスを構築するため、顧客とアマダをIoTでつなぐ機器 迅速に生産計画の最適化を図る。 「V-factory Connecting Box」の開発とビッグデータ活用  「工場制御周期の高速化」では、ワークID(認識タグ)を において協力する。 活用した工程管理システムを導入し、全ての加工部品が工場  「V-factory Connecting Box」は、マシンからのセンシ 内のどこに、どの状態で存在しているか正確に把握。時間単 ングデータや稼働ログデータを、安全かつ安定したネットワー 位・分単位で俊敏に部品搬送の作業を指示し、進捗・稼動状 クで取得。富士通の「FUJITSU Managed Infrastructure 況の監視システムとの連携により、生産進捗の把握精度を向 Service FENICS II M2Mサービス」を用い、高いセキュリティ 上させ、正確なボトルネックの特定と迅速な対策を実現して を確保したネットワークにより、モノづくりのあらゆる情報を いく。 提携させるプラットフォーム「COLMINA」でデータの蓄積や  オークマは、この取り組みを他の生産拠点に広げるととも 分析を行う。また、OPC-UA と MT Connect のデータ交換 に、ノウハウや高付加価値マシンを「ものづくりサービス」ソ 標準規格に対応し、アマダ以外ともオープンな情報連携を可 リューションとして、製造業向けに提供する予定。 能にする機能を備えている。  両社は「V-factory」のサポートサービスにより、データ分 アマダと富士通、 IoT 機器の開発とビッグデータ活用で協力 析から予兆検知などを行うことで生産を止めないサポートを 実現するほか、マシンの稼働状況を把握して業務効率向上の  アマダと富士通は、アマダが提唱する近未来のモノづくり ための気づきを提供するなど、顧客のモノづくりを支えていく 「V-factory」の一環として、IoTを活用した新たなサポート ことが可能になるとしている。 オークマの IoT の取り組み アマダの V − factory Connecting Box の構成図 — 6 —
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インダストリー 4.0 —IoT ナビ Vol.4 インタビュー 日本マイクロソフト「IoTは早急に着手を。 日本には活用できる風土がすでにある」 日本マイクロソフトはグローバルでの企業ミッション「地球上のすべての個人とすべての組織が、より多くのことを達成 できるようにする」、並びに「革新的で、安心でき、喜んで使っていただけるクラウドとデバイスを提供する」という日 本の戦略方針に基づき、日々事業を進めている。中でも重点 6 業種の筆頭に製造業を掲げ、それぞれの分野に必要 となる要件などに対応しながら、最適化したシナリオ、ソリューションをパートナー企業と連携して提供している。今回、 IoT デバイス本部菖蒲谷雄本部長に IoT の潮流やマイクロソフトの取り組みについて話を聞いた。 の行動に結び付けている良い事例だと考えています。( 参考 :https://aka.ms/sandvik_case) — 製造業における課題と解決策があれば教えてください  とにかくお客様には早く検討・着手してもらいたいです。IoT 菖蒲谷 雄 の導入に関してお客様ヒアリングした結果、IoT が本格的に稼 日本マイクロソフト 働するまで 2 年から 3 年程かかってしまっているケースが多 業務執行役員 IoT デバイス本部長 いことがわかりました。当社はこの中の導入にかかわるプロセ スを大幅に短縮することができるクラウドサービス「Azure  IoT Suite」を月々 10 万円から提供しています。1 時間程度 — IoT の潮流についてどの様に見ていますか でスタートすることができる手軽さを持ちながら、本格的な導  日本でも IoT の関心が高まり、徐々に取り組みが始まってき 入にも対応できる拡張性を備えているのが特長です。 ていますが、広い意味で実践している企業は少ないと感じて  先ほども述べましたが日本には長年の「カイゼン」文化があ います。製造業においてクラウドや IoT の活用は、生産性効 り、皆で知恵を出してものを作り出す風土があります。また、 率の改善から顧客満足度の向上を含めたビジネスそのものの IoT 技術やデジタル変革についても、目的ではなく一つのツー 在り方に変革をもたらすと考えているので、「カイゼン」文化 ルとしてカイゼンを加速させられる大きな可能性を持っている がある日本にはメリットを享受しやすい素地があると考えてい と感じています。実際に生産現場・設備データを収集し、ク ます。 ラウドサービスを活用したビッグデータ解析と課題抽出を迅速  様々なデバイスや、クラウドの活用、データ分析などを通じ、 に行うことで、カイゼン作業に取り掛かるまでの時間を短縮し ビジネスプロセスの変革までつなげることが重要です。そのた ている国内製造業の事例もあります。実際にカイゼンを行う めには各分野に強みを持ったパートナー企業と力をあわせて、 のは現場の人であり、有効なツールとして活用してもらいたい お客様にソリューションとして提供していく重要性が増してき です。 ています。  機械ができる事は機械で行い、人間は付加価値を付ける作 業に集中すべきだと考えています。「Azure IoT Suite」は — 具体的な事例があれば教えてください 他社 OS 含め様々なデバイスに対応し、どんなプラットフォー  スウェーデンの工具メーカー SANDVIK 社では、機器から ムとも柔軟に連携できます。生産現場のデータ取得からクラ の予防検知アラートを通じ、機器遠隔監視及び顧客との状況 ウドの活用、その先のビジネス活用まで、個々の現場に合っ 共有を行い、迅速で適切な技術者の派遣につなげています。 た提案をパートナー企業と共に支援し、日本の製造業のデジ 事前の問題把握ができることから万全な装備での訪問ができ タルトランスフォーメーションと成長により一層貢献してきた るため、効率もあがり顧客満足度の向上に貢献しています。 いと考えています。  この事例では、データが CRM や顧客のタブレットなど全て が弊社のクラウドプラットフォーム Microsoft Azure 上でつ ながっています。マイクロソフトは元来 Windows 等デバイス OS を提供してきた会社ですが、今や他社の OS も含め、お 客様にとって最適なソリューションを提案しています。デバイ ス OS をどうするかを考えてきた会社だからこそ、どの様に機 器やデータをつなげるのが良いかといった提案に自信があり ます。SANDVIK 社に対しては、データを取得するだけでは なく、それを価値のあるデータとして活用し、実際にお客様 — 7 —
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インダストリー 4.0 —IoT ナビ Vol.4 インタビュー PTCジャパン、製造業のサービス化に向け2017年は IoT+SLM、ALMに注力 — 2017 年の注力分野、製品は?  2017 年は、大手企業、特に「自動車」と「ハイテク・建機・ 重工・農機」の分野では SLM と ALM に期待している。中堅 企業と新規企業、SMB に関しては CAD や PLM が中心とな るだろう。 宍戸 武士 PTC ジャパン  いま価格競争が激しく、製品を売るだけで収益を上げるの 執行役員 社長 は難しい。多くの企業が「製造業のサービス化」と言われる、 サービスを中心としたビジネスモデルに取り組んでいる。例え — 2016 年を総括して ば、企業は機器や設備を売るのではなく、貸し出して使用期 間に応じて課金するレンタルや、またはアメリカの空調設備  2016 年は全体としてフタ桁成長できた。なかでも IoT は メーカーの Trane 社のように、設備内の温度環境を一定に保 前年比 300% 増と目覚ましい成長を遂げた。 つことをサービスとして提供し、結果に対して代金を支払う。  2015 年から IoT に取り組みはじめ、製造業の多くの企業 このようなサービスが出てきている。 を回った。一言でスマートファクトリーと言っても、業界や製  この場合、サービスを提供する企業にとって、設備の稼働率 造する製品によって要素は異なる。例えば複写機はセル生産 がサービスの肝となる。万が一、設備が故障したり、停止した で組み立て、自動車は一つのラインで異なる車種を製造して りすると、レンタルであれば貸し出せなくなる。Trane 社のよ いる。サプライヤを見れば、ロボットで自動化しようとしてい うな保証型サービスでは、サービス品質が下がる。ダウンタイ る。従来から各社各様であることは理解していたが、昨年は ムが許されなくなっている。 IoT の取り組みを通じてあらためてその認識を強くした。  SLM は、機器や設備に取り付けたセンサから集めたデータ — 2017 年の取り組みに関して により、リアルタイムに設備の稼働を監視し、一方で異常の予 兆を見つけて未然に故障を防ぐ。製造業のサービス化を実現  こうした背景をもとに 17 年はまず組織変更に取り組み、注 するために不可欠な「プラットフォーム」だ。建機や医療機器、 力する業界に特化した形で「自動車」、「ハイテク・建機・重工・ 自動車業界ではサービス化が進み、SLM も入り始めている。 農機」「中堅企業・新規企業」、小規模事業者の「SMB」の 4 今後、工場関連では設備や生産機械でもサービス化は進んで つの営業部隊を設けた。さらにそれらに横串を刺し、IoT を提 いくだろう。産業用ロボットではすでに始まっている。そうし 案する専門チームの「SLM・ALM・IoT ソリューションスペシャ た企業に向けて SLM の提案をしていく。 リスト」を組織。またパートナー企業とオープンにビジネス協  ALM については、製品開発でソフトウェアの比率が高くな 業を進めている。 り、さらに製品がコネクテッドで色々なところとつながって情  「自動車」と「ハイテク・建機・重工・農機」の領域は大手 報を集めるようになったため、ソフトウェア自体の構成やライ 企業になり、IoT やスマートファクトリーに対する取り組みが進 ンナップが複雑さを増している。システム開発が難しくなるな んでいて、さらに加速や進化をさせようとしている企業が多い。 かで、きちんと要件を定義して開発していくために ALM(ア 中堅企業と新規企業、SMB は、これから IoT に取り組むよう プリケーションライフサイクルマネジメント)が大事になってい な企業が中心となる。 る。例えば自動車のエンジンであれば、これまでに作ったエ  それぞれの領域の専門部隊が、すでに当社が持っているア ンジンの情報を参考にして開発を効率化したり、車体やカー プリケーションである CAD や PLM、SLM、ALM といった ナビから得た情報をリアルタイムに取り込んで製品開発に反映 アプリケーションを入口として、ユーザー企業と業務改善に対 するような取り組みが始まろうとしている。ハードウェアを製 して議論を重ねる。そこで気づきを与え、次いでソリューショ 造する上で PLM による管理が効果を上げているのと同様に、 ン専門チームが課題解決を図っていく。これまではアプリケー ソフトウェア開発においても ALM が期待されている。 ション提案が中心で、その業務、工程内を最適化する形になっ  2017 年は新しい体制になり、ジャンプアップして成長した ていた。いまはコネクテッドファクトリーというように、前後 い。2020 年の東京オリンピックに向けて色々とやっていきた の工程や、MES や BOM、基幹ソフトなどまわりのシステムと いと考えている企業がたくさんある。それを支えていきたい。 もつなげることで最適化していかなければならない。それを確 また激しいグローバル競争のなか、色々なテストアンドランに 実に、速やかに実現するために、それぞれの業界の専門知識 対し、その支援を行っていく。 を持つ部隊、つなげる技術とソリューションに優れた部隊、パー トナー企業でカバーしていく。 — 8 —
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寄 稿 IoTで製造現場の「見える化」の推進と ヒューマンエラー「ゼロ」を目指して 株式会社アイチコーポレーション 様「作業ナビゲーションシステム」導入事例 株式会社富士通マーケティング  高所作業車メーカーとして、国内トップクラスのシェアを誇る株式会社アイチコーポレーション様(埼玉県上尾市、三 浦治代表取締役社長)。同社では、お客様のニーズに対応すべく「品質」、「納期」「安心安全」を重視しながら、多品 種少量生産への対応、作業効率向上と作業工程の平準化、ヒューマンエラー「ゼロ」を目指し、富士通グループの作 業ナビゲーションシステムを導入しました。  タブレット端末を活用した作業指示のペーパーレス化や作業のリアルタイム管理を推進し、作業工程のカイゼン活動 により大幅な工数削減を実現。さらに、ボルトの締まり具合をデータ化して送信する無線通信モジュールを備えたトル クレンチの活用など IoT による先進的な「ものづくり」に取り組んでいます。システム導入以前の課題や導入の経緯、 効果について、同社の取締役で生産技術部門、調達部門管掌の安齋光一氏、執行役員で情報システム部担当の関 元 信氏、生産技術部 生産技術開発課 課長の笛木忠利氏にお伺いしました。 [導入の背景]多品種少量生産に対応し作業効率の向上と するため、製造機種ごとに作業指示書と作業内容を図版など 作業負荷の平準化を検討 で示した作業要領書を用意していましたが、高所作業車 1台を 製造するには合わせてファイル数冊分の紙が必要でした。  同社は、国内と中国に合計 4 カ所の生産拠点を持ち、主に  生産技術部 生産技術開発課課長の笛木忠利氏は、「作業員 電力、情報通信、建設、鉄道の作業現場で使用される高所作 は工程ごとに作業要領書などを保管棚まで取りに行っていたた 業車を製造しています。高所作業車は、使用環境や工事によっ め、作業員がその場で作業に必要な情報を全て取れる仕組み て多くの機種、仕様を品揃えしており「多品種少量生産」に対 を作りたいと考えました。また、指示書、要領書、品質管理 応した生産体制でいかにお客さまの要求にお応えするかが大 のチェックシートなど何枚もの書類を突き合わせて作業が正確 きな課題となっています。同社の取締役 生産技術部門 調達部 に実行されたかを確認しなければならないなど、付帯作業が『目 門管掌の安齋光一氏は、「過去の実績によると、年間数台しか に見えないコスト』として発生していました」と語ります。 製造しない高所作業車の割合が高く『一品一様』での、高品質、  高所作業車は建設業界の動向などの影響で生産変動が激し 短納期のものづくりが市場から求められている」と語ります。 く、しかも各機種はそれぞれ製造工数が異なるため、時期や  同社では、従来、品質向上とヒューマンエラーを「ゼロ」に 機種で作業負荷が変動します。 — 9 —
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インダストリー 4.0 —IoT ナビ Vol.4  「作業日報を表計算ソフトで管理していましたが、それでは  一方、安齋氏はヒューマンエラーが削減できた効果を感じて 車種特有の異常工数も含めて計上されるなど、どの工程で人手 います。第 2 段階で導入した無線通信モジュールを備えたトル が足りないのかを正確に把握できませんでした。作業負荷をリ クレンチにより、ボルトの締まり具合をデータ化してリアルタイ アルタイムで把握し、平準化できる仕組みを構築したいと考え ムで確認。タブレット端末での作業確認と合わせ、「確認漏れ ていました」(笛木氏)と背景を語ります。 などヒューマンエラーによる不具合の発生率が減少した」(安 齋氏)と効果を語ります。各工程の作業内容がタブレット端末 [導入の経緯] 他社システムと比べ低コストでステップアッ で記録されるため、不具合が発生した時には「誰がいつ作業し プ構築が可能だったことが採用のポイント たか」を追跡できます。「見える化されたことで作業員も自分  同社では、作業指示書や作業要領書の電子化と作業負荷の の仕事にこれまで以上に責任を持つようになり、意識向上が品 平準化を目指し、タブレット端末の活用を視野に入れたシステ 質向上に結び付いています」(安齋氏)。 ムの検討を開始しました。  同社 執行役員の関 元信氏は、「32 年前から作業指示書な どを電子化し、データベースに蓄積していました。2012 年度 には全ての製造情報を電子化できたので、このデータを活用し て品質や生産効率の向上、コスト削減までを実現できる仕組 みを作りたいと考えました」と語ります。  同社はいくつかのベンダーから提案を受けた中で、富士通 マーケティングからもスーパーコンピュータ「京」を製造するた めに活用した作業ナビゲーションシステムの提案を受けました。  「当社の資産であるデータベースとの連携について、富士通 マーケティングは技術的な課題を一つひとつ洗い出し、解決法 を提示してくれました。また、タブレットをベースに工程毎に 工数集計ができ、作業指示もできる仕組みものものは、他社 システムでは億単位でしたが、作業ナビゲーションシステムは、 『投資コストを抑制しながら、小さく始めて、大きく育てる』こ とができるシステムでした。段階的に適用業務を拡張し構築す [将来の展望] 蓄積された製造データの分析のため AI(人 るロードマップを示してくれたことで、導入後の効果を具体的 工知能)の活用も視野に にイメージできたことも採用のポイントです」(関氏)。  同社では、作業ナビゲーションシステムの導入を「生産部門 と情報システム部門がうまく連携して導入できた成功事例」(笛 [導入の効果]「 見える化」により作業工程の効率化と品質 向上を実現 木氏)と語ります。工程検査や納入立ち会いに訪れたお客様 に作業記録を見せることで、作業のトレーサビリティの確立や  同社では、第 1 段階として 2014 年 10 月に組立てライン 品質保証の徹底を理解していただけるようになり、お客様から の効率向上を目的に稼働開始しました。次に、第 2 段階とし の信頼もさらに高まっています。 て 2015 年12 月に作業の記録機能の改善と無線通信モジュー  「タブレット端末を使った作業ナビゲーションシステムやトル ルを備えたトルクレンチ(ねじを締め付ける作業用工具)から クレンチからのデータ管理自動化機能などの活用により、これ のデータ管理自動化機能を導入し、2016 年 12 月からは第 3 まで見えなかったものを IoT で見える化した『新しいものづく 段階として作業指示や作業記録に音声認識技術を活用する取 り』の現場に驚かれるお客様が多いです。効率向上、納期短縮、 り組みもスタートしています。 コスト削減、そして品質向上など、当社のものづくりへの取り  その過程で同社は様々な導入効果を実感しています。その 組みを評価していただけていると感じています」(安齋氏)。 一つが、作業工程の平準化です。作業員がタブレット端末で   同社では今後、作業ナビゲーションシステムで蓄積された 作業開始と終了を入力することで、各工程の負荷をリアルタイ データを「さらに活用していくことを検討しています」(笛木氏)。 ムで確認。「作業を『見える化』でき、負荷の低い工程を前後 タブレット端末からは、作業の開始と完了だけでなく写真や音 の工程に振り分け、その工程自体を削減するなど大胆な取り組 声などの情報も入力もできます。「製造現場のさまざまなデー みも実施できるようになりました」(笛木氏)。 タを AI で分析し、例えば、『作業にばらつきが生じていてい  さらにペーパーレス化により作業指示書や作業要領書の紙 る』『作業に遅れが出始めている』など、人が気付かないとこ 代と、印刷、配布、回収、保管などの工数も不要になりました。「作 ろも AI が予兆を検知し教えてくれるようなシステムを目指しま 業効率化とペーパーレス化によりコスト面での効果も実感して す。世界市場を視野に生産工場の再編にも取り組んでおり、グ います。」(笛木氏)。また、ISO の社内規定では、作業記録を ローバルなものづくりの実践には最新の ICT 活用が不可欠で 11年間保管することが規定されていますが、作業ナビゲーショ す。今後とも富士通マーケティングにパートナーとしての協力を ンシステムの場合、紙の記録がすべてデータベースに入ってい 求めたい」(安齋氏)。将来を見据えた新しいものづくりへの取 るので検索や追跡も非常に早くできるようになりました。 り組みは、今後ますます発展していくようです。 — 10 —
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寄 稿 CeBIT2017 からの警告 「周回遅れ」の日本中小製造業【デジタル変革】への 道しるべ 産学官一体活動を行いながら、世界のリーダーとしてプレゼン ス向上を狙っている。  このような世界各国の動向に対し、日本では多くの大手企業 が、IoT への対応を最経営課題として取り上げているが、残念 ながら日本の国際社会でのプレゼンスは小さく、世界をリード 高木俊郎 することは難しかった。しかし近年になって日本の動きにも大 株式会社アルファ TKG きな変化が出てきている。この一つが日本発「Society5.0( ソ 代表取締役社長 サエティー 5.0)」であり、世界に向けて大きく発信されている。 まだ知名度の低い「ソサエティー 5.0」を CeBIT の大舞台で 世世界界最最大大ののITIT見見本本市市「「CCeBeBITI2T021071」7盛」況盛況 声高に訴えた。「インダストリー 4.0」のお膝元ドイツで、メ ルケル首相の目前で、日本戦略「ソサエティー 5.0」を安倍首  2017 年 3 月「CeBIT2017」( セビット / 国際情報通信技 相が開会のスピーチでぶち上げたのである。日本の ( 世界に向 術見本市 ) が、ドイツハノーバーで開催され、世界最大の名に けたリーダ役としての)強い意思を感じる驚愕のスピーチであっ 恥じない盛況ぶりで閉幕した。今年の CeBIT は、日本がパー た。 トナーカントリーを担い、安倍首相も駆けつけ、メルケル首相  以下に安倍首相のスピーチを抜粋する。 とともに開会スピーチや会場視察を行い、日本のプレゼンス  「森に出て狩りをした大昔。そこを人類史の第一章とすると、 も大きく向上した。しかし、世界各国から集まった出展者の規 米や小麦で安定した食料を手にしたのが第二章。産業化の波 模や内容の充実ぶりには、率直驚かされた。欧米各国や中国 が来て近代という名の第三章が幕が開け、通信とコンピュー などの取り組みは、日本をはるかに越えている感想を拭うこと タの融合がまた新たな幕を開いて第四章。今私たちは、解決 はできない。 できなかった問題を解けるようになる第五章の開幕を目前にし 大舞台で「Society5.0」を訴えた日本 ている。ものが皆つながり、全てに技術が融合する時代、ソ サエティー 5.0 の幕開けであります」と解説し、日本が世界を  第 4 次産業革命は、人類が直面する現実である。第 4 次 リードすることを宣言した。 産業革命の取り組みとして「インダストリー 4.0」がドイツで 生まれ、日本でも大きな話題となったのは周知のとおりであ 周回遅れが露呈した日本勢 るが、ドイツ以外でも、米国の「先進製造パートナーシップ」、  安倍首相は、スピーチのなかで「人類の歴史に大きな節目 中国の「中国製造 2025」などが旗揚げされており、各国は が訪れた」とする一方で、「健康問題や地球規模でのエネル ギー問題などが、イノベーションによって解決されていく社会 がソサエティ 5.0 である」と語り、「製造業は問題を解くイン ダストリーに変わる」と提言した。非常に素晴らしいスピーチ であったが、CeBIT での日本企業の出展内容はどうだったの か ?  本来であれば、CeBIT に出展した日本を代表する大企業が、 安倍首相のスピーチを裏付ける革新的なイノベーションを披露 し、世界の注目を浴びるのが理想だったが、理想と現実に随 分のギャップが存在することが露呈してしまった。  日本の大企業の出展は、現在販売中もしくは販売予定の在 来商品が大半であり、イノベーションの魅力に欠ける展示が多 かった。更に辛口を言えば、IoTに関してはコンセプトのみの「絵 空事」に終始した大企業もあり、一部の失望感が日本パビリ オンに漂っていたのは、非常に残念なことである。  日本勢の総合評価は、世界のイノベーションから「周回遅れ」 安倍首相のスピーチ との酷評は免れない。ある大企業のブースでは、「おつきあい — 11 —
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となったが、これが「第 1のプラットフォーム」と呼ばれている。 1990 年台から「第 2 のプラットフォーム」である「クライア ント / サーバシステム」が誕生し、世界中のあらゆる企業に普 及し、IT の世界に大変革が起きた。パソコンや Windows が 大企業のみならず、中小製造業・町工場に普及したのも、「第 2 のプラットフォーム」である。  日本の大手製造業は、「第 2 のプラットフォーム」から脱皮 することが容易ではない。「第一のプラットフォーム」から IT 化に取り組んだ大手製造業は、「第 2 のプラットフォーム」も 積極的に取り込み、独自の非常に優秀なクローズドシステムを 開発し、このシステムの上で事業活動が行われているので、オー プンな「第 3 のプラットフォーム」への移行は簡単なことでは なく、非常に危惧している日本の企業は数多く存在する。 破壊的イノベーションと最後に笑う勝者とは?  各企業がクラウドを軸とする「第 3 のプラットフォーム」に 移行し、デジタル変革によって新しいビジネスモでルを創造す 日本企業ブースを巡る安倍首相とメルケル首相 ることが、「デジタルトランスフォーメーション (DX)」の真髄 であり、世界各国でこの流れが加速している。 の出展だからこの程度で仕方ない」と発言していた幹部がい  金融界の「FinTech」や製造業界の「インダストリー 4.0」 たが、情けない限りである。 そして話題の「IoT」のすべてが、DX の範疇であり、DX とは 全業種・全業界に広がる未来像である。「第 3 のプラットフォー なぜ周回遅れなのか ? 「第 3 のプラットフォーム」への乗り遅れ ム」には企業規模や国境などには全く関係なく、人類の活動 を根本から変えてしまう魔力を備えている。しかし、慎重な日  CeBIT2017 でのキーワードから日本周回遅れの原因を検 本企業が危惧するように、DX のもたらす世界は必ずしも理想 証してみたい。CeBIT の謳い文句は「DigitalTransformation 的なイノベーションとはいえない側面もあり、かなり暴力的に (DX).//d!comomy-nolimit」であった。 破壊を伴って進行する場合も少なくない。  DigitalTransformation(DX、デジタルトランスフォーメー  たった数年で彗星のごとく登場した配車サービス UBER は、 ション ) とは、デジタル変革のことであり、「デジタルトランス 「第 3 のプラットフォーム」を活用した新ビジネスであり、破 フォーメーションに無限のチャンス」が、CeBIT では全面に押 壊的イノベーションの代表であろう。スマホを使いタクシーよ し出されており、DX が国際的な関心事になっていることを痛 りも便利な UBER の新サービスは、瞬く間に世界中に普及し 感する。 た。しかし、その半面で従来ビジネスが破壊され、多くの反  ドイツのインダストリー 4.0 も、DX をベースに猛進してい 発を招いた。今後も UBER は、多くの反発や犠牲者を量産 るが、日本企業の DX に対する認識遅れが、周回遅れを引き するだろう。そして、UBER 自身も急激な成長に対応できず、 起こす原因の一つとなっている。 自爆するかもしれないが、新しい「配車サービス」という事業は、  DX と称されるデジタル変革は、「第 3 のプラットフォーム」 世界中の未来社会の中で確実に定着するであろう。 で実現する大革命であり、安倍首相の主張する「人類の歴史  スマホ活用の配車サービスは、明らかに問題解決型のサー に大きな節目」こそ「、第 3 のプラットフォームへの移行の節目」 ビスであり「ソサエティー 5.0」の目指す世界の一つであるが、 と同意語である。 日本企業の持つ遺伝子には、破壊的イノベーションを避けよう  インターネットと通信の発展により、クラウドを活用したプ とする習性がある。日本企業の周回遅れが、破壊的イノベー ラットフォームが急速に台頭してきたが「、第3のプラットフォー ションを緩和する緩衝期間であるとしたら、日本企業は最後 ム」とは、この新しいプラットフォームのことである。モバイル・ に笑う勝者となるだろう。 ソーシャル・ビッグデータ・クラウドの 4 つを要素技術と定義 している。 破壊的イノベーションとは無縁の「中小製造業のインダストリー 4.0」  「第 3 のプラットフォーム」の上では、人工知能や VR など 最新デジタル技術が利用できる「仮想空間」が構築できる。  農耕民族として企業の継続発展を続けてきた日本企業の遺 仮想空間の誕生により想像を超えるデジタル変革が実現し、 伝子に、破壊的イノベーションは不向きであるが、米国を中 ビジネスモでルの大変革が起きると言われている。 心とするベンチャー企業が、破壊的イノベーションを仕掛けて  IT の歴史を振り返れば、1964 年の IBMSystem/360 か くるのを避けることはできない。グローバル競争を強いられる ら始まった「メインフレームと端末」が大企業での IT の始まり 「日本の大手製造業」は、好むと好まざるとにかかわらず、世 — 12 —
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インダストリー 4.0 —IoT ナビ Vol.4 界中から破壊的イノベーションの攻撃を受けることは避けられ 気がつくはずである。 ず、中小製造業にも大きな影響が及ぼされると思われる。  一言で表現すれば、「情報がバラバラ」。今日までに「第 2  このような環境で、中小製造業が取るべき対応は、大手企 のプラットフォーム」に構築された、CAD/CAM システムや生 業以上にデジタル変革を急速に推進することに尽きる。今ま 産管理システムに加え、PDF などの電子情報やメール情報な でに投資した設備を大切にしながら「、第3のプラットフォーム」 ど様々な情報が、工場内に氾濫しているが、多くの情報がバラ を活用した、受注窓口の拡大や、つながる工場・考える工場 バラに存在し、時には担当者のパソコンの中で埋もれてしまっ への変革が勝利への最短路線である。 ている。  過去数十年に渡りデジタル化を強く推進してきた中小製造  これらの数々のレガシー情報を会社の財産として社有化し、 業・町工場は数多く存在し、これが「第 2 のプラットフォーム」 情報を有効活用する事が何よりも重要なことであり、「情報の の遺産 ( レガシー ) である。 5S 化」なくしてデジタル変革を成し遂げることはできない。  CAD/CAM システムや生産管理システムなど優れたソフト ウェアが導入され、結果として、事務所には数多くのパソコン 「情報の 5S 化」を具体的に実現する「alfaDOCK」 が設置され、事務所の社員全員がパソコンを操作して仕事を  株式会社アルファTKG が市場に提供する「alfaDOCK( ア こなしている。加工機も、CNC 付きマシンや自動機・ロボッ ルファドック )」の導入で、「情報の 5S 化」を容易に実現する トなど、PLC やコンピュータが搭載された機械が多く設備さ ことができる。「alfaDOCK」は、正真正銘の「第 3 のプラッ れ、事務所とネットワークで繋がり、スケジュール化された自 トフォーム」である。「情報の 5S 化」を即刻実現し、ビッグでー 動運転システムも多く稼働している。 タや人工知能など最新技術活用への道を切り開く最短路線で  このような遺産 ( レガシー ) が日本列島津々浦々に存在する ある。 のは、真に日本の底力である。遺産 ( レガシー ) は負の遺産で  「第 3 のプラットフォーム」を使って、バラバラになっている なく財産である。この財産を活かし「、第 3 のプラットフォーム」 各種情報をひも付けて、「情報の 5S 化」を実現するのが、ク を増築することが、中小製造業・町工場のデジタル変革の王 ラウドを活用した最先端技術である。レガシーシーシステムと 道であり、この実現が世界に先駆ける中小製造業のインダス の強力なインテリジェントソケット機能により、図面や各種ド トリー 4.0 の成功事例となるだろう。 キュメントがひも付き「情報の 5S 化」が実現する。  「情報の 5S 化」が実現した企業では、スマホやパソコンを クラウドへの偏見を捨て、活用しよう 使って社員全員が情報を有効活用でき、「見える化工場」「つ  少ないようで多いのが「クラウドに対する偏見」である。イ ながる工場」「考える工場」「ペーパレス工場」への第一歩を ンダストリー 4.0 の実践には、この偏見はご法度である。 歩み出している。「 alfaDOCK( アルファドック )」の活用によ 「クラウドは危険だし、スピードが遅いから当社はクラウドは る「情報の 5S 化」の実現が、中小製造業のデジタル変革の 使わない」と仰る中小企業経営者が意外と多いのも現実であ 具体例であり、第 3 のプラットフォームを手にしたことで、世 る。人工知能への認識も「あんなものは危ない。人間の敵に 界中の最先端技術を導入できる企業体質への変革が、中小製 なる存在だ」と仰る経営者もいる。このような認識は、テレ 造業のインダストリー 4.0 の具体的実践である。大手製造業 ビなどの報道によるものも多いと思われるが、捨てなければ よりも早く、第 3 のプラットフォームへのデジタル変革を実現 ならない偏見である。 することが、中小製造業の勝ち組へのパスポートであり、その  未来への扉を「開くか」「閉じるか」は、ちょっとした判断 道しるべは「情報の 5S 化」である。 が分水嶺となる場合が多い。例えば、クラウドの活用をちょっ とした判断で拒絶してしまったら、「第 3 のプラットフォー ム」への入口の扉を閉めてしまう結果となる。 使い慣れた Windows パソコンとソフトだけでは、未来の扉が開かない事 を「デジタルトランスフォーメーション」が示唆している。 「情報の 5S 化」から始めるインダストリー 4.0  第 3 のプラットフォームを活用し、中小製造業がインダスト リー 4.0 を具体的にすすめるために、まず始めなければなら ないのは、「情報の 5S 化」である。  一般的に 5S とは「、整理」「整頓」「清掃」「清潔」「しつけ」 の頭文字の S をとったものであり、日本での 5S は、中小製 造業・町工場の津々浦々まで徹底されており、世界中のお手 本ともなっている。インダストリー 4.0 実現のために重要視す べきは「、5S」ではなく「情報の 5S 化」である。「情報の 5S 化」 に視点を移すと日本の製造業は、世界から随分遅れているに 情報の 5S 化を実現する alfaDOCK — 13 —
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インダストリー 4.0 —IoT ナビ Vol.4 ニュース Smart Factory化の第一歩を支援 簡単導入「工場見える化パッケージ」を開発 FAプロダクツ(東京都港区、貴田義和代表取締役社長)は、Smart Factory化の第一歩を支援するため、ロー コストに既存設備の稼働監視・帳票レス化を実現する「工場見える化パッケージ」を、2017年6月8日から提供開始した。 工場見える化パッケージ 接点信号からの稼働監視も実 現できるうえ、簡単設定で手  「工場見える化パッケージ」は「、表示機能付IoTサーバー(H 元に届いてから最短1日で導入 MI:稼働監視用)」「Excelアドインソフト(帳票作成用)」、 ができる。また、手作業で行っ 既存設備への組込みを実現する「稼働監視ソフト」がセットに ている帳票作成、日報作成の なったパッケージ。 自動作成に対応。帳票・日報  同社は製造業の高度化を支援するため、製造・生産技術(O のフォーマットはExcel上に T)と情報技術(IT)両方の知見を活かし、生産現場の見え 自由にレイアウトし、現在運 貴田 義和 る化を提案からシステム導入まで幅広く提供している。近年「I 用中の帳票にあわせることが FAプロダクツ 代表取締役社長 ndustry 4.0」や「Smart Factory」「IoT」 できる。帳票作成工数の削減、入力・転記ミスの排除、帳票 が注目されていることもあり、製造現場の「見える化」が重要 のリアルタイム化を実現する。 性を増し、稼動監視に取り組む企業が増えている。しかし、「動 導入費用1セット 50 万円〜の低コスト 作中」「停止中」の信号記録のみにとどまっていたり、手書き 帳票を集計したりしている場合が多く、データの信頼性が低い  さらに、導入価格は1セット50万円~と低コスト。産業用タッ ため、ボトルネック(無駄)の解析には至っていないのが現実。 チパネル(HMI)の作画データやExcelを編集する程度の 本来は、各設備、工程から出る信号から直接情報収集し、デー 簡単な作業で設定変更ができるため、自社で自由に追加改造 タの信頼性を高め、ボトルネックを明確にすることから、カイ が行える。スモールスタートから始められ、段階的に拡張が可 ゼンを進めること重要だが、適したシステムが無いのが課題 能なところにもこだわった。最初は特定工程の稼働監視からは だった。 じめ、設定追加で複数台の設備監視もできる。上位システム  既存の稼働監視システムの多くは特定機器(同一メーカーの との接続も、Industry 4.0で標準とされているOPC PLCや表示灯など)からの情報しかデータが取得できないた  UAに対応するなど拡張性も兼ね備えており、大規模システ め、専用ボードや複数機種のPLCが混在する工程、手作業の ムにも展開が可能。オプションで、取得したデータをデータベー 工程などでは、稼働監視のデジタル化が進みにくいという現実 ス化するプランも用意している。 もあり、「既存の設備をそのまま活用しながら、低価格にデー タの信頼性が高い稼動監視を実現したい」という生産現場の  同社では4月からテストマーケティングを初め、小規模工場 要望に応え、「工場見える化パッケージ」の開発に至った。 から自動車部品製造大手まで規模を問わず数多くの企業から 高い評価を得ている。今回の「工場見える化パッケージ」を皮 国内外 250 種類以上の PLC 対応 切りにスマートファクトリー実現のための支援を継続していく  特長として、国内外250種類以上のPLCに対応。既存設 としている。詳細情報は順次 HP にて公開予定(https://fa- 備をそのまま活かしたデータ収集を実現。オプション追加で、 products.jp/) システム構成図 見える化画面構成例 — 14 —
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ニュース 米・ベライゾンのデジタルトランスフォーメーション戦略と、 データ活用による日本社会の課題解決を目指して 4月12日、デジタルトランスフォーメーションイニシアティブ (DX Initiative)「~デジタルトランスフォーメーションが 実現するビジネス革新とソーシャルインパクト~」( 主催・運営 IT Forum&Roundtable 事務局 ) が、東京都千代田 区のイイノホール&カンファレンスセンターで開催された。講師に米・ベライゾン・エンタープライズソリューション部門 プレジデントのジョージ・フィッシャー氏を招き、同社が進めるデジタル戦略を解説。さらに、総務省谷脇康彦情報通 信国際戦略局長らを迎えてパネルディスカッションが行われ、社会問題の解決のためのデータ活用をテーマに議論が行 われた。 ンド傾向について説明し、「IT サービスは消費ベースモデルへ と移行。リソース不足により、コア事業とそれ以外の事業と のせめぎあいが加速」「常に接続している状態が生活および業 務の基本に」「企業のサプライチェーンはグローバルかつ相互 に接続されている」「数百万のユーザーから、数十億の接続デ バイスへと拡大」「電子商取引の大幅な増加により、セキュリ ティに対する脅威が増大」という傾向を明らかにした。  さらに、「2019 年までに、全世界で IP ネットワークに接続 されるデバイス数は人口の3倍以上へ」「2018 年までに、ア ジア太平洋地域のビジネス IPトラヒックは世界最大となる最 大 9.5 エクサバイト/月に」「2019 年までに、アジア太平洋 地域における IPトラヒックは 54.4 エクサバイト/月に到達」 ジョージ・フィッシャー  という数値を示し、デジタル化の波が大きくなっていくことを エンタープライズソリューション部門プレジデント 示唆した。 売上高1320億ドル。 先進技術がビジネスを破壊する時代。 米国最大の携帯電話キャリアを傘下に持つ通信事業者 自社に対する脅威を予測  米・ベライゾンは、2015 年度売上高 1320 億ドル、世界  こうした状況下で、「先進的技術によりもたらされる想定外 で 16 万 2700 人の従業員を抱える世界トップクラスの通信事 の脅威がビジネスを破壊するかもしれない。これら脅威をどの 業者。傘下には1億 1300 万件以上の契約数を持つアメリカ ように予測すればよいでしょうか」とフィッシャー氏は投げか 最大の携帯電話キャリアであるベライゾン・ワイヤレスを抱え、 けた。予測する考え方としてフィッシャー氏が提案したのは「ラ 固定通信事業でも統合された通信、情報、エンタ-テイメン イフサイクルとテクノロジーのS字曲線内での位置により、事 トのサービスを提供し、さらに革新的でシームレスなビジネス 業のプロダクトやサービスがどれだけ創造的破壊がされやす ソリュ-ションを世界に向けて提供している。  今回のイベントでは米・ベライゾン・エンタープライズソリュー ション部門プレジデントのジョージ・フィッシャー氏を招き、「A Journey in Transformation」をテーマに、ベライゾン社 のエンタープライズ・ソリューション部門の取り組みとマーケッ トトレンドについて解説してもらった。 エンタープライズソリューション市場の5つのトレンド  ベライゾン社は現在、「ネットワーク仮想化」「高度データ通 信システム」「マネージドサービス」を成長分野に掲げ、エン タープライズ・ソリューション部門が大きく成長している。フィッ シャー氏は「ネットワークの世界は目まぐるしく変化しています。 そんななか、人的資源とグローバルネットワークの重要性を注 視しています。我々は差別化のためのデジタルソリューション の提供を目指しています。」と話した。  続けて、エンタープライズ・ソリューション市場の5つのトレ ベライゾンのデジタルトランスフォーメーションのイメージ — 15 —

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