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二値化処理とは?仕組みや流れと閾値の設定に必要な基礎知識

ホワイトペーパー

製品のNGを検出する時に技術者が理解すべき内容が分かる1冊

製品の出荷前検査を人手で賄えない場合、ロボットや機械によって自動化することが可能です。
自動化するためには、製品のNG項目を定義する必要があります。
不良品の流出防止に向けて、自社の技術者が知るべき画像処理の基礎をお伝えします。

▼ 目次
1.二値化と二値化処理
(1)二値化とは?
(2)二値化処理とは?
2.二値化処理の主な流れ
(1)濃度ヒストグラム
(2)二値化処理の流れ
(3)しきい値の決め方
①モード法
②P-タイル法
③判別分析法
3.二値化処理のメリットとデメリット
(1)二値化処理のメリット
(2)二値化処理のデメリット

【関連キーワード】
画像処理、外観検査、官能検査、製品品質、QCD
産業用ロボット、カメラ、照明、AI処理ソフトウェア
株式会社FAプロダクツ、FAP、画処ラボ、ガショラボ、JSS
Team Cross FA、TXFA、ロボットSIer、システムインテグレータ

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このカタログについて

ドキュメント名 二値化処理とは?仕組みや流れと閾値の設定に必要な基礎知識
ドキュメント種別 ホワイトペーパー
ファイルサイズ 1.6Mb
取り扱い企業 株式会社FAプロダクツ (この企業の取り扱いカタログ一覧)

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このカタログの内容

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二値化処理とは?仕組みや流れとしきい値の設定に必要な基礎知識 株式会社 FA プロダクツ 植地祐奈
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二値化処理とは?仕組みや流れとしきい値の設定に必要な基礎知識 目次 1.二値化と二値化処理 (1)二値化とは? (2)二値化処理とは? 2.二値化処理の主な流れ (1)濃度ヒストグラム (2)二値化処理の流れ (3)しきい値の決め方 ①モード法 ②P-タイル法 ③判別分析法 3.二値化処理のメリットとデメリット (1)二値化処理のメリット (2)二値化処理のデメリット 二値化処理は、分析対象の画像を白と黒の 2 色のみに変換する画像処理です。二値化処理 によって画像と背景の境界を明確化させることで、処理速度を向上させるだけでなく、品 質検査などのさまざまな分析を行うことも可能です。 今回は、二値化画像処理の基礎やメリットとデメリット、二値化処理を行う上で重要な 「しきい値」の考え方や設定方法について解説します。また、最後には二値化を活用した 画像処理システム製品について紹介します。 1
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1. 二値化と二値化処理 (1) 二値化とは? 画像の濃度の多様性のことを「階調(gray scale)」といい、多階調画像(多値画像)とは 多数の階調で構成された画像のことで、自然風景や写真などを指します。それに対して、 二階調画像(二値画像)とは、階調数が二つのみの画像のことで、文字や図面などが該当 し「白黒画像」と解釈されます。 二値化とは、階調数の多い多値画像をシンプルな二値画像に変換することを指します。 (2) 二値化処理とは? 画像は階調と色分布によって、1bit の二値画像(白黒)と 8bit のグレー画像、合計 24bit の RGB カラー画像などに分類されます。二値化処理では、1 画素が 0〜255 階調のグレー 画像を、設定した「しきい値」を境として黒(0)と白(1)の二値に変換します。 画像を 2 色に変換することによって、画像処理の対象物の境界が明確になり、さまざまな 画像分析ができるようになります。例えば対象の特定箇所の寸法を計測できたり、異物な どの欠点画像を明確化して個数をカウントしたり、その面積から製品の合否判定を行うこ ともできます。 2
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2. 二値化処理の主な流れ (1) 濃度ヒストグラム 二値化の流れを理解するためには、ヒストグラムについて理解する必要があります。 デジタル画像処理では、撮影した画像を横軸に「濃度値」、「出現画素数」を縦軸にした 「濃度ヒストグラム」で表現します。画素の空間情報は失われてしまいますが、撮影した 画像がどのような濃度の画素で構成されているかを数値化することができるという特徴が あります。 「画素」とは、デジタル画像処理をするために、全画面上に作られた離散的な各位置のこ とを指します。 3
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(2) 二値化処理の流れ 対象画像を二値化処理するためには、まず、濃度値に分類するための基準となる「しきい 値」を設定します。そして、しきい値より濃度値が低い状態、つまり明るければ「白 (1)」、濃度値が高く暗い状態なら「黒(0)」といったように二値に変換します。 (3) しきい値の決め方 しきい値の決め方には、以下のような方法があります。 ① モード法 二値画像が、観測する「対象物」と「背景」の二つで構成されていることを前提に、その 濃度境界を見つける方法です。画像の濃度ヒストグラムが二つの山を持つ双峰性がある 時、谷にあたる濃度値をしきい値に設定します。 当然ですが、対象画像が双峰性のない平坦なデータの場合は、しきい値の設定が難しいと いう問題があります。 4
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② P-タイル法 処理対象画像の画面内の画素数が分かっている場合に、「全面積:S」の中から「対象物 の面積:So」が占める「割合 P」をしきい値に設定します。例えば、S0 が 30%を白(1) にすると設定するならば、30%になる濃度値 t がしきい値となります。 ③ 判別分析法 処理対象画像を「対象物」と「画像」の 2 つのクラスに分けた時、クラス間の分散と各ク ラス内の分散を用いて計算する「分離度」が最大となる濃度値をしきい値に設定します。 クラス間の分散が大きければ、対象物と背景がくっきりと分かれていることになるため、 しきい値としては良好なのですが、クラス内分散の大きい方に偏る傾向にあります。 これら以外にも「微分ヒストグラム法」「ラプラシアンヒストグラム法」「移動平均法」 「部分画像分割法」などのしきい値設定方法があります。 株式会社 FA プロダクツが運営する画像処理検証の専門施設「画処ラボ(ガショラボ)」 では、お客様のワークをお借りして外観検査における実機検証をしております。画像処理 に関するお悩みは、専門家にお任せください! 5
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3. 二値化処理のメリットとデメリット (1) 二値化処理のメリット 二値化処理は、古くからあるデジタル画像処理方法なので理論的なノウハウの蓄積があ り、情報量が 2 つ(0 と 1)のみと少ないため、高速で画像処理ができ、低コスト処理し たい場合に向いています。また、画像処理を行う対象画像には図面や文字などの二値画像 が多く、利用する場面が多いというメリットもあります。 (2) 二値化処理のデメリット 画像の二値化処理を行うには、二値に分類するためのしきい値の設定が重要です。しきい 値によって二値化されるため、対象画像と背景の境界の濃淡が薄い場合にはその部分が検 知されない場合もあります。 また、しきい値の設定方法によっては、しきい値の設定がしにくかったり画像処理するデ ータ数が多い時に不向きであったりというデメリットがあります。 6
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