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IoTによる遠隔監視を活用した設備・装置のDXを実現するには?

ホワイトペーパー

このカタログについて

ドキュメント名 IoTによる遠隔監視を活用した設備・装置のDXを実現するには?
ドキュメント種別 ホワイトペーパー
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取り扱い企業 IDEC株式会社 (この企業の取り扱いカタログ一覧)

このカタログの内容

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IoTによる遠隔監視を活用した設備・装置のDX IoTによる遠隔監視を活用した設備・装置のDXを実現するには? ■ 設備・装置を維持するための課題 私達の生活は様々な設備・装置によって支えられており、それらを 設備の運転、維持管理が十分に行えなくなることが予測されます。 維持し続けるためには、適切なモニタリングとメンテナンスが必要と さらに、近年では、カーボンニュートラルの実現のために、詳細な なります。しかし、近年では、特に先進国における労働人口の減少 エネルギー監視が求められますが、人による監視では細やかな監視 により、従来の労働力に頼る設備メンテナンスだけでは、安定的な は難しいという課題があります。 ■ IoTによる遠隔監視と、設備・装置のDXによる課題の解決 このような課題への対策として、IoTによる遠隔監視が注目されています。 を削減し、少ない労働力で効率的なメンテナンスを実施することが可能 近年では、インターネット、及びクラウドサービスや、LTE回線が普及し、 となります。これにより、人が移動して確認作業を行っていた設備の管 様々な『モノ』のデータを安価に収集できるようになっており、これら 理にIoTによる遠隔監視を活用することで、移動時間の削減をし、設備・ の技術やインフラを活用すれば、設備のメンテナンスの際に、『移動』 装置の状況を常に監視、異常を早期検知することで、故障を防止し、 稼働率を向上させたりすることが可能となります。また、設備や装置の 設置現場に 人によって行われる 細かな稼働データを長期でモニタリングすることで、カーボンニュート 移動 機械のメンテナンス作業 ラル実現のための情報として活用することが可能となります。 近年、多くの場所で耳にするDX(Digital Transformation)ですが、 一定期間後 稼動状況を 確認 これは、デジタル化によってビジネスを大きく変革し、競争優位性を 必要が 確立するという動きです。遠隔監視による『移動の削減』と『設備・ あれば修理 装置の常時監視』は、設備や装置における機械との関わり方をデジ 設置現場 状況を帳票 から戻る に記載 タル技術によって大きく変えるため、ビジネス自体を変革し競争優位 性をもたらす可能性があります。 図1 設備・装置のメンテナンス作業における人の行動 ■ 遠隔監視の実現における課題 IoTによる設備・装置の遠隔監視を行うメリットは大きいですが、実際に への投資金額が大きくなる傾向があります。 これを実現しようとした場合、『機械を制御するPLC』、『PLCからデー 一般的にこのようなIoTシステムを構築する前には、PoC(Proof of タを取り出すGateway』、『LTE回線にデータを流すためのLTEルー Concept)という小さなシステム開発を行い、システムの効果を確認 ター』、『LTE回線』が必要となります。また、データを蓄積する場所と してから、開発を行うプロセスとなりますが、小さなシステムであって してはクラウド環境を用意しなければなりませんし、最終的にデータの もある程度の開発投資が必要です。このため、構築したシステムによ 可視化を行うようなクラウドアプリケーションも必要となります。 る効果が不明な段階での開発投資は難しいという問題があります。 このように、遠隔監視を行うためには様々な要素を組み合わせる必要が ありますが、システムとして構 築する場合、それらの要素に対 しての幅広い知識が必要とな り、システム構成を検討するた LTE PLC Gateway LTE回線 クラウド 可視化 めの時間も必要となります。 ルーター 環境 アプリケーション 様々な要素を組み合わせるた ラダー 通信 ネットワーク サーバー Web め、関わる人や開発期間も多く プログラム プログラム 設定 設定 プログラム なり、結果としてシステム開発 図2 IoTシステムにおけるデータの流れと開発作業 1
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IoTによる遠隔監視を活用した設備・装置のDX ■ LTE通信型クラウドデータロガーSG1A形 IoTシステムによる設備・装置の遠隔監視は、社会的な課題を解決す による遠隔監視や遠隔制御を実現するための製品を提供しています。 るために必要とされる一方で、前述の課題があり、実現が難しいとい 今回は、その一つとして「LTE通信型クラウドデータロガー SG1A形」 うのが現状です。IDECでは、このような遠隔監視システムの構築に をご紹介させていただききます。 対して、Compact IoTというコンセプトを掲げ、なるべく簡単にIoT ■ SG1A形の特長 ■ SG1A形の機能 SG1A形は先述のように、遠隔監視をしたくても、システム構築が難 SG1A形はPLCに接続し、データを取り出し、LTE回線を通じてデー しく、実現が難しいという方に向けた製品となっており、この製品を タを送信するためのハードウェアと、送られてきたデータを蓄積し、 使用すると、簡単に遠隔監視をスタートすることが可能です。 可視化するためのクラウドサービスで構成されています。 これまで、IoTによる遠隔監視を行いたい場合、PLCからデータを取 PLCからデータを取り出す際は、Ethernetケーブルで接続し、 り出すゲートウェイ、LTE回線を使用するためのLTEルーターとSIM Modbus TCP、もしくは、MCプロトコル4Eフレームで通信を行い カード、クラウド環境や、可視化アプリケーションをそれぞれ用意し、 ます。PLCからは1分に1回データを取り出し、LTE回線を経由して 組み合わせてシステムを構築する必要がありましたが、SG1A形はこ クラウドにデータを送信します。 の製品だけで、すべての要素が揃うため、機械を制御しているPLC クラウドに送信されたデータはダッシュボードに表示する事ができ、 にEthernetケーブルで接続するだけで、PLCのデータをクラウド上 蓄積されたデータはグラフとして表示できます。また、設定した閾値 で可視化し、共有することが可能となります。 を超えた場合にアラートとして、メールを送信することも可能です。 1分1回の 可視化 データ収集 アプリケーション 最大 100データ SIM Gateway 内蔵 クラウド インフラ SG1A Ethernet クラウド データロガー • Modbus TCP PLC • MCプロトコル(*1) LTEルーター LTE回線 *1)4 Eフレームに対応 図3 SG1A形の機能 2
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IoTによる遠隔監視を活用した設備・装置のDX 図4 SG1A形のダッシュボード機能 図5 SG1A形のグラフ機能 ■ ケース1 (設備・装置メーカー様の場合) 設備・装置を開発し、お客様に納めている会 社様において、製品をお客様に納入した後 装置・機械メーカー様 機械を使用されるお客様 も、点検やメンテナンスといったサービスを 提供する場合がありますが、お客様の工場 等、設備が設置されている場所まで移動す る時間が掛かると言った課題はないでしょう か?もしくは、納入した装置の稼働率を高め るための提案を求められることはないでしょ うか?このような課題をお持ちの方には、 SG1A形を活用する事で、点検やメンテナン 図6 ケース1(設備・装置メーカー様の場合) スのための移動を最適化し、移動コストを削 減する事が可能となります。また、お客様か ら設備・装置の稼働率向上を要望された場 合でも、納入した機械を常時監視し、部品 交換の予測を立てたり、異常発生時にはお 客様からの連絡を待たずに対処することが可 能となり、お客様の満足度向上に繋がるかと 思います。さらに、IoTによる遠隔監視を追 加のサービスメニューとして御用意いただく ことで、収益の改善につながります。 図7 IoTによる遠隔監視の効果 3
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IoTによる遠隔監視を活用した設備・装置のDX ■ ケース2 (工場における設備管理の場合) 工場や倉庫では、様々な場所で多くの設備が設置されており、自動 で長期間、稼働し続ける設備も多く、継続的な稼働のために、材料 故障 の補充や廃棄物の除去、定期的な点検が必要となります。このよう な場合に、設備・装置の状況を把握するためだけに設置されている 場所まで移動し確認を行うのは手間がかかると思われていないで しょうか? また、異常が発生した際に、現場に人が居らず、すぐに対処できな いという事もあるかと思います。他にも、近年では、予防保全のた 図8 ケース2(工場における設備管理の場合) めのデータを取るために長期に渡って機械のデータを収集したいと いうお話も伺うようになってきました。 このような課題に対して、SG1A形を導入すると、機械の状態を常 時モニタリンクし、クラウド上にデータを蓄積します。 また、必要に応じてアラートを送ることが可能となりますので、巡回 作業が不要となります。例えば、材料が切れそうになったり、廃棄 物が一定以上たまった状態を検知し、アラートを出したりすることも 可能です。これは、機械の台数が多くなるほど、効果的であり、少 人数で多くの機械を管理する事が可能となります。 また、SG1A形は、最長2年分のデータをクラウドに蓄積しますので、 長期的な機械のモニタリングが可能で、モニタリングしたデータを 図9 SG1Aを導入して管理業務を効率化 予防保全に役立てることが可能です。 ■ まとめ 近年、インターネットやクラウド、LTE回線等、私達の生活を変える ります。IDECの、LTE通信型クラウドデータロガーSG1A形は、IoT 技術やインフラが発展しました。この新しい技術を活用し、IoTによ による遠隔監視システムを簡単に構築することが可能であり、遠隔監 る遠隔監視を導入すれば、私達の生活を支える多くの設備・装置を 視による効率化が可能であるにも関わらず、開発投資が難しいと言っ 効率的に管理・運用することが可能となります。しかし、IoTによる遠 た課題に対して適したソリューションとなります。 隔監視システムを構築するためには多くの投資が必要となる場合もあ 「LTE通信型クラウドデータロガーSG1A形」の詳細はこちらからご確認ください。 4